ブリーダー一家の不思議な日常【ポケモン】1 (ページ1)

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Prolog ページ1

―ジョウト地方、フスベシティ―

ジョーイ「お待たせいたしました。クルミさん。」

クルミ「この子ね、依頼にあった片腕のワンリキーってのは。」

フスベシティのポケモンセンター。
奥の診察スペースでは、１人の白衣を来た女性が、診察台に座るワンリキーを診察している真っ最中だった。

ミルクティブラウンの髪をトゲキッスの羽根で作られたかんざしでまとめて留めてる女性は、ワンリキーの怪我の状態を慎重に見ていた。

クルミ「右腕を欠損したってのに、ずいぶんピンピンしてるわね、あんた。」

ジョーイ「今朝、バトルフィールドで腕立て伏せしてたんですよ、この子。」

クルミ「左腕だけで?ちょっと、しばらくは安静って言ったじゃない。」

ワンリキー『きー。』

だって動きたかったんだ。
そう言いたげに鳴いたワンリキーを女性はそれでもダメ、と叱りつけて、包帯を替えてから、女性はワンリキーを連れて行くという趣旨をジョーイに伝えた。

彼女の名前はクルミ。
職業はポケモンドクターで、この物語の主人公の１人である。

クルミ「施設に着いたら、旦那にも怪我の状態とか詳しいいきさつは説明しておくわ、とにかく保護してくれてありがとう。」

ジョーイ「いえ、こちらこそ。お役に立てて良かったです。」

ラッキー『らきー!』

ポケモンセンターのお手伝いポケモンでもあるラッキーが、包帯の換えや医療道具、それからワンリキーの保護用ボールを持ってやってきた。

クルミは手際よく彼の右腕の包帯を新しいものに替えてから、保護用モンスターボールに彼を入れて、ジョーイにあいさつをしてからポケモンセンターを後にする。

目指す先は、住居にもしてある自身の職場
家族３人で暮らす保護施設「こまつなぎ」

クルミ「エクリュ、帰るわよ。」

ボールから元気よく出てきたトゲキッスに乗って、彼女は北を目指す。
シロガネ山の麓の、緑豊かな高原地帯へと

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