──念使いは古い夢を見る �� ページ27
〈あなたは───どうして、いつも、そうやってぼくの欲しかった優しさを向けてくれるんですか………〉
………残酷なひとだ。
嫉妬で頭がおかしくなりそうなんだ。
キバナさんと抱き合う姿に、ぼくがどれだけ心を掻き毟られているか知りもしないでしょう？
心のままに叫べたら、どれだけ楽だろう
この激しい感情を全てぶつけてしまいたい
こんなに近くにいるのに、触れることができない
「(今のあなたには分からないことですが、昔、ぼくたちはずっと一緒だったんですよ？)」
昔も今も、変わらずあなたのことが───
◇
４歳のときだ。
「あいつは妖魔だ」
最初にそう呼んだのは父親とされる男。
優しかった祖母までもが、次第に次第にビートのことを不気味そうに見つめてくる。
大人たちの視線を敏感に感じ取って、ようやくビートは
念力で物を(僅かにだが)動せたり、テレパシーでここではないどこかの
物心ついたときから、その不思議なお喋りは習慣のひとつになっていた。
はじめは祖母からもらった《ピッピにんぎょう》が話しかけているんだと思って、肌身離さず持ち歩いていたものだ。
───だめ、そっちにこわいポケモンがいる
───音を立てないように、左に回って逃げて
危うく強いポケモンに出食わしそうになったのを助けられたことは何度もあった。
祖母に話すと「さすが《ピッピにんぎょう》だねえ」とニコニコとしていたし、幼い子どもが人形とお喋りごっこするただの遊びを誰も咎めはしなかった。
それがプライマリースクール(小学校)に通い出す年齢になると、そうもいかない。
何も無い空間に向かって会話するビートを父親と祖母は大いに気味悪がって、ついに祖母が病魔にうなされながら亡くなった時など
〈おまえのせいで、おふくろは死んだんだ！〉
とその男は暴力を振るうようになってきた。
やがてビートは保護施設に入れられる。
まともな教養のない子どもたちの集団の中で、ビートはひときわ目立つ存在だった。
淡いブルーマゼンタの宝石を携えた美しい容貌。
学問・芸術・スポーツは何をしてもトップの成績。
〈ぼくは他のやつらとは違う〉
という確固たる自信は、ビート自身の存在証明に等しかった。
──念使いは古い夢を見る �□�← ──その言葉をもう一度くれるなんて、あなたはどうして、いつも、そう、
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栞奈(プロフ) - 終わ、終わり…うわぁぁぁぁぁぁぁぁ (2020年7月18日 15時) (
レス) id: 9e3c94c974 (このIDを非表示/違反報告)
ねこ(プロフ) - 終わりって表示されてますけど、まだ続きますよね？続きがとても気になるのでお願いします( ；∀；) (2020年6月14日 20時) (レス) id: b2104f9538 (このIDを非表示/違反報告)
PP(プロフ) - エマりんさん» すみません…唐突なお申し出にちょっとビックリしてしまって…;;; 私の作品を気に入って下さっていたり、ビートやキバナなどのポケモンキャラクターがお好きといった理由でお声掛け頂いている感じでしょうか……？？;;; (2020年2月10日 8時) (レス) id: 55cfe36b05 (このIDを非表示/違反報告)
エマりん - 友達になりませんか？ (2020年2月9日 13時) (レス) id: fd98254018 (このIDを非表示/違反報告)
PP(プロフ) - ねこさん» →キバナさんは面倒見の良い兄貴肌と見せかけたゆるふわ女子…(笑) またぜひ覗いてやってください＊ コメント頂き有難う御座いました！ (2020年1月19日 0時) (レス) id: 55cfe36b05 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：PP | 作成日時：2019年12月20日 22時
