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第43話 ページ44

9時を過ぎた頃にのっそりと渉が起きてきた。

「いやいやお恥ずかしい…こんなにゆっくり寝るつもりはなかったのですけど」

と言いながら寝癖のついた髪を簡単に梳かして一つに結った。

「いいんだよ。気にしないで」

僕は紅茶を淹れながら微笑んだ。

朔間さんはどうせ昼過ぎくらいにならないと起きてこないだろう。

朝ごはんはパンと紅茶で簡単に済ませると、僕は朝の事を話した。

「…というわけで、夜明けには帰れるはずだからもう少しの辛抱さ」

「それはそれは!!…申し訳ありません英智。そんな電話を1人の時にさせてしまって」

「ふふ、僕のことを見くびりすぎだよ」

僕が悪戯っぽく笑うと渉は安心したように微笑んで立ち上がる。

「さて、では私は片付けを」

「おや、僕も一緒にやるよ」

「いいえ?皇帝陛下はゆっくりなさってください」

仰々しくお辞儀をする渉。

僕はお言葉に甘えて再びソファーに深く腰掛けた。

優しい陽射しの差し込む広間は程よい室温になっていて、程よく腹が膨れた事も重なりだんだんと眠気が襲ってくる。

渉が皿を洗う音が聞こえる。

流れる水の音がする。

気づくと僕は眠りに落ちていた。

_______________

「…っ」

はっとして目覚めると広間には誰もいなかった。

隣のソファーで寝ていたはずの朔間さんも、厨房で皿を洗っていた渉もいない。

「…い、今は何時なんだろう…?」

僕は慌てて身体を起こす。

その時だ。

ズガンッ

銃声。

僕は反射的に身体を固くする。

ズガンズガンズガンッッ

「___________!!!!!!!」

階段の方で誰かが何かを叫んでる。

ズガンッ

声のする方に向かおうとした僕の頭上からパラパラと何かが降ってきたのに気づいて僕は上を見上げた。

照明____シャンデリアのような形の鋭利な飾りが散りばめられた____がゆらりゆらりと揺れている。

よく見ると照明を吊り下げている天井付近が銃であちこち撃ち抜かれており、照明の重さで今にも天井が抜けそうになっている。

つまり___________今にも僕の脳天に向かってあれが落ちようとしている訳で。

我ながら阿呆みたいに冷静に分析しているけれど、足が竦んで動かないのだから仕方がない。

逃げないと。

逃げないと_______________

「___________英智ッ!!!!!!!」

上を見上げ、口を半開きにして間抜けな顔をしている僕の頭をめがけて

大きな大きな照明が







落ちた

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卍みきちゃま卍(プロフ) - スーダンみたいで好きだ... (2019年8月23日 9時) (レス) id: 139c03c43b (このIDを非表示/違反報告)
捕鯨船(プロフ) - 報告ありがとうございます!修正しました! (2018年2月3日 19時) (レス) id: b2d51ee9ad (このIDを非表示/違反報告)
さくらもち@Cherry blossom(プロフ) - それと、38の時"1日しかに7人"となっていました。最後に47のところ"彼を手負いの状態で彼を"となっていました。続編も楽しみにしてます! (2018年2月3日 19時) (レス) id: bd93821e26 (このIDを非表示/違反報告)
さくらもち@Cherry blossom(プロフ) - コメント失礼します!原作も読んだことあるのですが、また違ったキャラで読むと面白くて、とても良かったです!いくつか気になる点があるのですが、12の時"高峰"となってますが正しくは"高峯"ですよ〜。 (2018年2月3日 19時) (レス) id: bd93821e26 (このIDを非表示/違反報告)
海希 - あ、あと、この事件を知ったあと学院の人達がどんな感じなのか気になります!! (2018年1月25日 22時) (レス) id: 426add2276 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なつほ | 作成日時:2017年12月21日 2時

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