第3話 ページ4
「これなんだ?変な人形〜」
月永先輩の視線の先にあったのは小さな飾り棚。その棚には人の形をした10個の小さな置物が並べられていた。
「陶器で出来てるみたいだな!10個、丁度俺達と同じ数だ!」
「…10人の…」
突然朔間先輩方口を開いた。驚いて先輩の方を見ると、飾り棚の上に掛けられた額縁に記された詩を読んでいるようだった。
「10人のインディアンの少年が食事に出かけた
1人がのどを詰まらせて、9人になった
9人のインディアンの少年がおそくまで起きていた
1人が寝過ごして、8人になった
8人のインディアンの少年がデヴォンを旅していた
1人がそこに残って7人になった
7人のインディアンの少年が薪を割っていた
1人が自分を真っ二つに割って、6人になった
6人のインディアンの少年が蜂の巣にいたずらしていた
蜂が1人を刺して、5人になった
5人のインディアンの少年が訴訟を起こした
1人が裁判所にいって、4人になった
4人のインディアンの少年が海に出かけた
1人が燻製のニシンに飲まれ、3人になった
3人のインディアンの少年が動物園を歩いていた
大熊が1人を抱きしめ、2人になった
2人のインディアンの少年が日向に座った
1人が陽に焼かれ、一人になった
1人のインディアンの少年が後に残された
最後の1人が自分の首を吊り、そして誰もいなくなった_______________」
朔間先輩が詩を読み終えても誰も口を開かず、痛いくらいの沈黙が流れた…が。
「…ちょっと守沢。この10個の人形を俺達と一緒〜とか言う発言撤回してよね…」
「死亡フラグがビンビンですねぇ…☆」
「全く縁起でもない…度し難い詩など放っておいてさっさと部屋割りを決めるぞ」
「これ“10人のインディアン”の童謡だな!マザーグースだ!オレマザーグース好き〜」
縁起の悪い詩に多少面食らった私達はすぐにいつも調子を取り戻し、部屋割りを決め、自分の部屋へ移動した。
日々樹先輩の言った通りフラグを感じなかった訳ではないが、それでもみんなこの休暇を素直に楽しもうとしていたのだ。
だから………信じたくなかった。
夕食の後、1人目の被害者が出てしまった事を。
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卍みきちゃま卍(プロフ) - スーダンみたいで好きだ... (2019年8月23日 9時) (レス) id: 139c03c43b (このIDを非表示/違反報告)
捕鯨船(プロフ) - 報告ありがとうございます!修正しました! (2018年2月3日 19時) (レス) id: b2d51ee9ad (このIDを非表示/違反報告)
さくらもち@Cherry blossom(プロフ) - それと、38の時"1日しかに7人"となっていました。最後に47のところ"彼を手負いの状態で彼を"となっていました。続編も楽しみにしてます! (2018年2月3日 19時) (レス) id: bd93821e26 (このIDを非表示/違反報告)
さくらもち@Cherry blossom(プロフ) - コメント失礼します!原作も読んだことあるのですが、また違ったキャラで読むと面白くて、とても良かったです!いくつか気になる点があるのですが、12の時"高峰"となってますが正しくは"高峯"ですよ〜。 (2018年2月3日 19時) (レス) id: bd93821e26 (このIDを非表示/違反報告)
海希 - あ、あと、この事件を知ったあと学院の人達がどんな感じなのか気になります!! (2018年1月25日 22時) (レス) id: 426add2276 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なつほ | 作成日時:2017年12月21日 2時