第13話 ページ14
バタバタと廊下を駆け回る足音に目が覚める。
降り続ける雨のせいか空はまだ暗い。
「私…いつの間に寝ちゃってたんだ…」
誰かの怒鳴り声と足音はまだ続いている。
時計を見ると9時半を過ぎたところだった。
「何…?みんな起きてるの?」
私はネグリジェのままそろりと部屋の扉を開ける。すると扉の前には朔間先輩が立っていた。
いつもはこんな時間なら棺桶の中で眠っているはずだが、先輩の顔は酷く強張っており、顔色も悪い。
まるで、昨夜の深海先輩が死んだ時のような_______________
「…ッ嬢ちゃん、起きとったのか…」
「ええと、みなさんどうかしたんですか…?」
朔間先輩は何か言いにくいことがあるかのように口篭る。
先輩の目線の先は私の二つ隣の部屋。扉が開いていて、中にいる何人かが何かを話している声がする。
確かあの部屋は…………
「……蓮巳先輩の部屋で、何かあったんですか」
嫌な予感がして声が震える。
昨夜寝落ちる前に思い出したインディアンの歌。
_______9人のインディアンの少年がおそくまで起きていた
1人が寝過ごして、8人になった
「…まさか」
「嬢ちゃん!」
朔間先輩の制止の声を無視して私は蓮巳先輩の部屋に飛び込む。
「あっA!やめろ見るな!」
入口に立っていた月永先輩に塞が中には入れなかったが、ベッドの上で静かに眠る蓮巳先輩の姿が見えた。
本当にただ、眠っているかのように見えた。
「月永先輩っ!蓮巳先輩に何がっ!?」
「ッ…ケイト、は……。元々、一番にセナとテンシが起きたらしくて、テンシが…いつも朝の早いケイトが起きてこないことを怪しく思って、でもっ昨日みんな寝るの遅かったからってセナが言ったらしいんだけど、2人で歌を読み直したら、嫌な予感がして、だから全員を起こしに行こうって。それで、ケイトの部屋に来てみたら……その…」
狼狽えながらも説明してくれる月永先輩。
次の言葉に足の力が抜け、私は床にへたりこんだ。
「ケイトの首がなんかで締められてて、ケイト、殺されてた……………………」
67人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
卍みきちゃま卍(プロフ) - スーダンみたいで好きだ... (2019年8月23日 9時) (レス) id: 139c03c43b (このIDを非表示/違反報告)
捕鯨船(プロフ) - 報告ありがとうございます!修正しました! (2018年2月3日 19時) (レス) id: b2d51ee9ad (このIDを非表示/違反報告)
さくらもち@Cherry blossom(プロフ) - それと、38の時"1日しかに7人"となっていました。最後に47のところ"彼を手負いの状態で彼を"となっていました。続編も楽しみにしてます! (2018年2月3日 19時) (レス) id: bd93821e26 (このIDを非表示/違反報告)
さくらもち@Cherry blossom(プロフ) - コメント失礼します!原作も読んだことあるのですが、また違ったキャラで読むと面白くて、とても良かったです!いくつか気になる点があるのですが、12の時"高峰"となってますが正しくは"高峯"ですよ〜。 (2018年2月3日 19時) (レス) id: bd93821e26 (このIDを非表示/違反報告)
海希 - あ、あと、この事件を知ったあと学院の人達がどんな感じなのか気になります!! (2018年1月25日 22時) (レス) id: 426add2276 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:なつほ | 作成日時:2017年12月21日 2時