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そうして連れていかれた場所は分からない。
腕を引っ張られ、車に乗せられると目隠しをされ、少し粗めの運転で少し長い間大人しくしていた。



ただ、腕を引っ張るにしても、私が痛くないように力を加減する所に相変わらず、


優しいなぁ、と感じたり、好きだなぁ、と思ったりしていたので苦痛ではなかったし、嫌でも無い。勿論、恐怖もわかなかった。




そんな事を考えていると、手首足首に鎖、首には首輪を付けられた。


勿論、目隠しは付けられたまま。



いったい何が始まるんだろう……
そう思っていると、唇に柔らかい何かを感じる。


「?!」


いきなりのことで驚き、口を開いてしまうとその隙にとばかりに舌まで入ってくる。



治は私の羞恥を煽るように、わざとぺちゃくちゃと音を立て、まるで生き物のように舌を動かす。


歯列をなぞり、舌を絡め、まるで一つになろうとするように舌を絡めてくる。


それは普段よりも激しく、淫猥な行為に思えてくる。


掠れていく視界、動かなくなる脳、激しく動く心臓、


体中が沸騰するかのように熱かった、



ただ、息を吸う間もなくて苦しくてくるしくて、口を開けばこれ幸いとまた絡め、また苦しくなる。



まるで自 殺でもしているようだ、そう思った。



────────

────

──



プハッ、


暫く経つと、長かった行為がようやく終わる。
ハァハァと切れる息、生理的にでた涙で霞む視界、まだ動かない頭。



そんな時、治は私を洗脳するかのように言う。



「A、君はもう私のものだよ。


君のその美しい髪の先から綺麗な足先まで、全て。



君の声も瞳も手も口も、全て私のものだ、!



────離れるなんて、ゆるさない」



やけに鮮明に聞こえた治の声は逆らうことをゆるさないような声色なのに、どこか縋るようだった。



「治、私はもうずっと前から貴方のもの。


治の言う通り、髪から足先まで全部、


声も瞳も手も口も、全部治のものだよ。



だから、治ももうずっと前から貴方は私のもの。


そのボサボサの蓬髪から足先まで全部。


その声も瞳も手も口も全部、私のもの。



だから、怖がらないで。貴方一人だけ堕ちるなんて事は無い。堕ちる時もずっと一緒。」




無意識に、出た言葉だった。
そんな言葉に満足気に治はわらう。




「ねぇ、もう一度、接吻しようか────」




────長い長い夜の始まり

最愛の人→←その身が堕ちる時も



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山猫(プロフ) - 夕霧さん» リクエストありがとうございます!リクエストは話の枠が足りないので続編にて作らせていただきます。 (2019年3月3日 20時) (レス) id: 78ed981431 (このIDを非表示/違反報告)
夕霧 - 探偵社で殺気全開の太宰さんが見たいです。 (2019年3月3日 20時) (レス) id: 6f35473dc5 (このIDを非表示/違反報告)
愛菜(プロフ) - リクエストで夢主がナンパされたらというのをやって欲しいです! (2019年2月28日 22時) (レス) id: f1715ab2ed (このIDを非表示/違反報告)
山猫(プロフ) - 夕霧さん» ありがとうございます!できる限り頑張って見ます! (2019年2月15日 23時) (レス) id: f0811da8b0 (このIDを非表示/違反報告)
夕霧 - この作品大好きです!続きお願いします! (2019年2月14日 22時) (レス) id: 6f35473dc5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:山猫 | 作成日時:2019年1月7日 21時

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