8話 ページ10
兄さんは出勤時間から二時間ほど経った時、漸く仕事に行く気になったようで、玄関まで見送りに行く。
「……いいかい、A。誰が来ても確認してからドアを開けるんだよ?」
「兄さん、私何歳か分かってる?」
ドアノブに手を掛け、動きが止まったと思えば妙に真剣な顔で放った言葉がこれ。
……いつまでも心配性だなぁ。
「それと探偵社にも来ちゃダメだよ?君は乱歩さんに狙われてるんだから。」
兄さんの言葉に昨日の告白を思い出すも、頭を振り思考を切り替える。
「兄さん、考えすぎだよ。私元々仕事柄外に出ないし、もう会うこともないんじゃない?」
「……A、君は何も分かっていない。乱歩さんは人並外れて天才な方であり、私達よりも年上だ。どんな手を使ってくるか分からない以上、油断は禁物だよ。」
考えすぎだ、と言おうとしたが、その前の爆弾発言に思考は止まる。
「……私達よりも、年上……?」
「そう。乱歩さんはあれでも26歳だよ。」
暫く衝撃が抜けなかった。
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山猫(プロフ) - 月さん» ありがとうございます。更新が凄く遅いですがこれからもよろしくお願いします! (2019年4月7日 16時) (レス) id: 83a8e3ed22 (このIDを非表示/違反報告)
月煇(プロフ) - おもしろいです!すごく続きが気になります。あとイメ画可愛いですね! (2019年4月7日 11時) (レス) id: 5c7616bba1 (このIDを非表示/違反報告)
山猫(プロフ) - 那星月佳さん» ありがとうございます!そう言って貰えるとどちらも作りがいがあって嬉しいです! (2019年3月10日 23時) (レス) id: 78ed981431 (このIDを非表示/違反報告)
那星月佳(プロフ) - イメ画とっても可愛いです!作品の内容も面白くて好きです! (2019年3月10日 22時) (レス) id: 25acefb684 (このIDを非表示/違反報告)
山猫(プロフ) - らくろさん» ありがとうございます! (2019年3月10日 12時) (レス) id: 78ed981431 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:山猫 | 作成日時:2019年3月5日 20時