68話 ページ35
必死に走って逃げた後、私は家に帰ってきていた。
兄さんは仕事に行ってるのか家には誰も居らず、かえって安心した。
私は帰ってきて一直線に自分の部屋へ行く。
ドタドタと縺れる足を忙し、部屋に入ると直ぐに鍵をかけた。
そうしてドアの前に座り込む。
「、っ…、!」
溢れてくる涙と嗚咽。
この涙がどういう意味を持って流れてくるのかは分からなかった。
けれど私は自分の部屋で一人泣き続けた。
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空が紅くなってきた頃、私の涙はやっと止まり部屋から出て目を冷やそうとする。
……それが行けなかったのだろうか、
部屋を出て一番最初に聞こえたのは大好きな人の声、
それは慌てたように私の名前を呼んだ。
「、Aっ!手前、何処行ってやがったっ!?」
慌てて名を呼び、肩を掴む兄さん。
「……異能の代償で、さ迷ってただけ。」
本当のことは言えるはずも無く、嘘ではない言葉を並べる。
「……手前、その目と首元、どうした、……?」
兄さんは目を見開き、恐る恐ると言った様子で聞く。
「……?」
「っ来い!」
「ぇ、ま、て、兄さんッ!!」
力の強い兄さんは私の腕を強く握り、逃げることを逃がさないように何処かに向かう。
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山猫(プロフ) - ゆちよきしさん» 全然大丈夫です!もう描いてもらえるだけで本当にありがたいんで!! (2019年2月27日 23時) (レス) id: 8fa618dd04 (このIDを非表示/違反報告)
ゆちよきし(プロフ) - 山猫さん» 了解です!少し絵柄が違うかもしれませんが、その時はすみません... (2019年2月27日 22時) (レス) id: 74d3721888 (このIDを非表示/違反報告)
山猫(プロフ) - ゆちよきしさん» 描いてもらえるだけで本当に嬉しいのでどちらでも大丈夫です!描いてくれて本当にありがとうございます! (2019年2月27日 22時) (レス) id: 8fa618dd04 (このIDを非表示/違反報告)
ゆちよきし(プロフ) - 山猫さん» 夢主ちゃんのことなのですが...4年前と現在の姿は別々のイラストが良いですか?それとも一緒の方が良いですか?2パターン描いてはいるのですが... (2019年2月27日 22時) (レス) id: 74d3721888 (このIDを非表示/違反報告)
ゆちよきし(プロフ) - 山猫さん» 了解です!いえいえ!!ありがとうございました! (2019年2月19日 8時) (レス) id: 74d3721888 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:山猫 | 作成日時:2019年2月9日 14時