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53話 ページ13

────取られる、取られない……


「難儀なものだねぇ。」


広い部屋に一つの声が響く。
男の手にはチェスの駒が握られており、何処に置くか悩ましげにしている。



「リンタロウうるさい。」


そんな声を一蹴し、床でお絵描きをしている謎の少女────エリス


彼女が紙に描いているのは異様なものだった。
黒い闇が一人の少女を取り込もうとしている、そんな異様な絵。



「ごめんよぉ、エリスちゃん。」

「キモイ!」



エリスはお絵かきしていたクレヨンを置き、床から鴎外を見上げる。


「ねぇ、なんでAを少しの間とはいえ遠くにやったの?」



“お陰で遊ぶ相手が居なくなった!”と頬を膨らませて怒る少女。



「ごめんよぉ、エリスちゃん。……でも、これは仕方ないことなのだよ。A君はポートマフィア屈指の体術使いであり、その異能力も素晴らしい。今取られる訳にはいかない。」



鴎外は真面目な顔で一つ昔の事を思い出す。


“予言しよう。きっと何れあの子は私のものになり、私を心の底で求め続ける。”



それはかつて、自分の教え子であり、ある一人の少女に執着した少年が放った言葉。



鴎外は太宰が抜けた時のAの反応を思い出した。
喜怒哀楽は人並みだが、あそこまで一人の人間に反応する者では無かった。



「……あの時の予言、当たっちゃったからねぇ。」



エリスはもう興味を無くしたのか、お絵かきに戻っている。


闇は侵食し、少女が堕ちるような絵。
その絵を見て鴎外は言う。



「……全く、末恐ろしい子だ。」



────闇は、侵食し続ける。

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山猫(プロフ) - ゆちよきしさん» 全然大丈夫です!もう描いてもらえるだけで本当にありがたいんで!! (2019年2月27日 23時) (レス) id: 8fa618dd04 (このIDを非表示/違反報告)
ゆちよきし(プロフ) - 山猫さん» 了解です!少し絵柄が違うかもしれませんが、その時はすみません... (2019年2月27日 22時) (レス) id: 74d3721888 (このIDを非表示/違反報告)
山猫(プロフ) - ゆちよきしさん» 描いてもらえるだけで本当に嬉しいのでどちらでも大丈夫です!描いてくれて本当にありがとうございます! (2019年2月27日 22時) (レス) id: 8fa618dd04 (このIDを非表示/違反報告)
ゆちよきし(プロフ) - 山猫さん» 夢主ちゃんのことなのですが...4年前と現在の姿は別々のイラストが良いですか?それとも一緒の方が良いですか?2パターン描いてはいるのですが... (2019年2月27日 22時) (レス) id: 74d3721888 (このIDを非表示/違反報告)
ゆちよきし(プロフ) - 山猫さん» 了解です!いえいえ!!ありがとうございました! (2019年2月19日 8時) (レス) id: 74d3721888 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:山猫 | 作成日時:2019年2月9日 14時

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