乙女チック2 ページ2
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次の日学校へ行くと、麻里が凄い勢いで迫ってきた。
そうえば昨日の夜ラインで、明日色々聞くから覚悟しろと来ていたなーと思い出しながら挨拶をする。
『おはよー』
「………おはよう。あれ、それだけ?」
頭にハテナ浮かべて麻里を見ると、さらに険しい顔をして、やっぱり…と呟いた。
「今日は失恋したって、言わないの?」
ああ、そうか、昨日は麻里と神宮寺くんの話ばかりで私のことを伝えてなかった。
今まで全てを受け止めてくれた大好きな親友だ。
彼女にも感謝しないと。
『なんと、先生は私が好きなことを知ってました!そんでちゃんと告白もして、スッキリして、私の失恋は完了しましたとさ!
麻里、今までほんとにありがとう!』
ちゃんと麻里の目を見て伝えると、一瞬目を見開いて、すぐに柔らかく微笑んでくれた。
ああ、麻里が友達で本当に良かったとシミジミ思ったと同時に彼女は爆弾を落とす。
「で?それで廉くんに恋したの?」
ん、なんだって?
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side Ren
「廉!廉!廉!」
「うおおお、ジンなに!?びびったー」
「Aちゃんと何があったの!?」
「え、A…?
…………………………なんもないけど」
朝からジンが凄い勢いで迫ってきて何事かと思えば、あいつのことだった。
そうえば昨日はあいつに1on1で付き合ってもらったのを見られてたし、二人で飯を食べて帰ったことも知ってるし、まあそりゃ気になるか、と納得する。
「いや、タンクトップにショーパン姿見た仲の奴らが何もないわけないでしょ」
………え、俺そんなこと言ったっけ?
嘘やろ、ちょっと待って、
昨日は久しぶり戻った感覚が嬉しくて、テンションがおかしいくらい上がっていて何を話したか曖昧だ。
あの日の夜のことは、あいつの為に言わないでいてやろうと思っていたし、俺も家に居たくないほどレギュラー落ちがショックだったことをみんなに知られたくなくて、いくら仲の良いこいつらでも絶対話さないつもりだったのに…
「ちょっとコンビニ帰りに会っただけやねん。
ほんでそのときパーカー貸して、ほんとそれだけやから!」
一晩中一緒にいたことは話さないでおこう。
あの楽しかった一夜を、なんだか他の人には知られたくない気がして、大切に記憶の中に閉まった。
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ぱぴこ(プロフ) - kikiさん» 登録ありがとうございます( ; ; )疾走感あふれるなんて、勿体ないお言葉です…!続編や他の話も、私の自己満足になってしまいそうですが、もしお気に召されましたら光栄です!嬉しいお言葉をたくさんありがとうございます! (2019年7月26日 20時) (レス) id: 1c0a7a2bdd (このIDを非表示/違反報告)
ぱぴこ(プロフ) - えり☆★さん» ありがとうございます!自分で設定したくせに、1の方は書いていて苦しかったです…笑、続編でもキュンキュンをお届けできるよう頑張りますので、どうぞ宜しくお願いします! (2019年7月26日 20時) (レス) id: 1c0a7a2bdd (このIDを非表示/違反報告)
kiki(プロフ) - 検索でこちらのお話に導かれるようにたどり着き最後まで拝読しました。青春いいなぁと思いつつも、とっかかりが切なくて。最後まで可愛いヒロインとれんくんでした。素敵なお話と疾走感あふれるストーリーにファンになりました。お気に入り登録させていただきます。 (2019年7月26日 3時) (レス) id: 0a1831ac10 (このIDを非表示/違反報告)
えり☆★(プロフ) - 完結おつかれ様です!もうたくさんのキュンキュンありがとうございます!!紫耀くんも好きな私にとっては、、前半、主人公と同じくらい苦しかったです(笑)でも、でも、最後の最後、告白しあう所でデレデレニヤニヤしちゃって(^^)続編楽しみにしてます! (2019年7月25日 7時) (レス) id: faf246fb32 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぴこ(プロフ) - みかんさん» ありがとうございます!更新もバラついていたのに嬉しいです( ; ; )実は回収し忘れていたネタが1つありまして、続編を作ることにしました!また宜しくお願いします! (2019年7月22日 15時) (レス) id: 1c0a7a2bdd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぱぴこ | 作成日時:2019年6月22日 0時