青 ページ3
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25歳で切りが良いからという理由で開かれた、高2のクラス会。
殆どのやつが社会人になっていて、中には結婚や出産したやつもいる。
学年の中でも仲の良いクラスだった俺らは、8年ぶりの集合でもそんな年月を感じさせない勢いで盛り上がった。
会が始まって1時間、一通り近況報告や担任のモノマネなどで馬鹿騒ぎしたところで、徐々に数人ずつで固まって、語りながらじっくり飲みだす。
俺も特別仲の良かった紫耀や神宮寺たちと飲みながら学生の頃のノリを思い出して笑いあっていた。
そのとき視界の端で揺れた綺麗な髪にふと目をやる。
−−−−A
3年の高校生活の半分を共にした元彼女は、可愛かった女子高生から綺麗な大人の女性に変わっていた。
本当は集合したときから気づいていた。
そして恐らく向こうも俺の存在に気づいていたはずだ。
彼女との別れは、なんとなくマンネリしてきて喧嘩が増えた結果友達に戻ろうとなった、ごくありふれたものだった。
それでも高校生で1年半も付き合うというのは周りを見ても長く続いた方で、友達に戻ろうと別れたものの付き合う前どのように会話していたか思い出せずなんとなく気まずくて、結局一言も話さず卒業した。
3時間ほどこの店で飲み会計を済ませたところで、幹事が次の店に行くか行かないかの出欠を取り出した。
飲んで熱くなった体に外の風が心地よい。
紫耀は明日が早い、神宮寺は激務続きで疲れたということで二次会には行かないようで、俺はどうしようか迷いながらふとAに目をやると、バチっと目が合った。
なんとなく逸らす気にもなれず、小さく手を上げて会釈すると、向こうも笑いながら控えめに手を振ってきた。
Aと別れて7年、久しぶりにコミュニケーションを取ったが、あの頃とは違う、お互い大人の対応だった。
「元気やった?」
『うん。そっちは?』
「普通。……二次会行く?』
『ん〜仲良い子たちみんな帰るんだよね…』
「………どっか、飲み、行かん?」
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ぱぴこ(プロフ) - ルール嫁さん» ご指摘ありがとうございます!他の作品と同じ設定にしていたため気づきませんでした…申し訳ありません!作品を非公開にしましたので、今後ともよろしくお願いします! (2019年6月29日 2時) (レス) id: 1c0a7a2bdd (このIDを非表示/違反報告)
ルール嫁 - 占ツクのルールはご存知ですか?行為は匂わせるだけでアウトです。裏表現があるなら注意書ではなくフラグをたててくださいね。 (2019年6月29日 0時) (レス) id: 64f9aae3e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぱぴこ | 作成日時:2019年6月19日 6時