妹、拾いました。

妹3日目 ページ5

そんなやりとりを続けてたらもう夕飯時になった。



「もうそろそろご飯だから…お腹減ってる？」


聞いてるけど、公園生活だったからお腹は減ってると思う。


『……まあまあ。』


ほら、ね？


「ご飯、作るけど何か要望は？」


『別に酒のつまみの余りでも食べれるし。作る必要なんてない。』


「それじゃあ栄養偏るわ。」


でも僕も栄養とかそういう料理には詳しくない。


どうしようか…


『……でも、料理自体は作れるから。』


「え？本当！？」









、









、









「………わぁ。」


今目の前にあるのはもはや有機物と化している物体。


真っ黒焦げになっている。


そして当の本人も俯いて申し訳なさそうにしている。


『ごめん。料理作ったの何年振りだろ。』


でも……


僕はそれを口に運んだ。


「…わりといけるぞ。」


『本当？』


「食べてみたら？」


『う、うん……』


めちゃめちゃ疑いながらも、口に運ぶ。


『……おぇっ、味覚音痴かよ。』


「えぇ！？そんな！？」


僕はおいしいと思ったけどなぁ。


『お世辞言わなくていいから。』


「お世辞じゃなくて…結構おいしいんだけどな……素直になりなよ。」


するとぷくっと頬を膨らませ、うるさい。と呟き、たぴちゃんの方へ行ってしまった。




だけど少しだけ、喜んでいる感じがしたのは気のせいだろうか。

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