検索窓
今日:111 hit、昨日:865 hit、合計:1,299,362 hit

FILE.8 お酒の名前 ページ8

「それでは、お邪魔しました。」

沖矢さんは、バーボン以外の持参品を全てビニール袋に入れ直して玄関へ向かっていった。

あれ?なんかあっさり。

頭に?を浮かべながら沖矢さんを見つめていると、
沖矢さんは私の心を読んだかのように口を開いた。

「何か問題でも?」

『え?』

「先程から何処か期待外れだったようにこちらを見ていらっしゃるので。」

『いやいや、まさか。ちょっとぼーっとしてただけじゃないですかね。多分...?』

「そうですか。こんな夜遅くに男女が二人きりという状況に少し気持ちが浮かれていたのにも関わらず、相手がお酒を一本だけ置いて帰ってしまうのがもの寂しい...のかと思いましたが。」

はい?

要約すると、私がそういうことを期待してたとか言いたいわけ?

ていうかそのセリフを赤井さんが言ってると思うとなんか第六感がうずくんだけど


『全力で否定させていただきます。』


そう堅く言うと、
沖矢さんは鼻で笑って

「冗談ですよ。やはり貴方は面白い人だ。」

と言い返してくる。

なんか馬鹿にされた気分...
と私が少し苛立ちを覚えていると、

「では。」

と言って沖矢さんはそそくさとドアを開けて外に出た。



『あ、あのお酒...』

「お礼は結構ですよ。是非感想を聞かせてください。」

『は、はい...』

「それと___」

ありがとうございます、と言いかけたところで
再び沖矢さんが口を開いた。



「元気になったようで何よりです。数時間前に自害しようとしていた人には到底見えませんね。...まるで、生きる世界が180度回転したかのようです。」


全くその通り過ぎて言葉を失った。
そういえば私死ぬはずだったんだよな。

生きる世界が180度回転...その通りだよ。


コクリと小さく頷き、閉じていくドアをじっと見つめていた。







なんだろう。



疑われてる気しかしないけどすごく楽しい。





と同時に、沖矢さんがあまりにあっさりと帰って行ったことに疑問を抱きつつ、ベッドにダイブした。







...もしこのまま明日が来るなら

明日は買い出しに行こう







私はゆっくりと瞼を閉じた。

FILE.9 油断させないハーホーム→←FILE.7 油断出来ないマイホーム



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (705 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
2364人がお気に入り
設定タグ:名探偵コナン , 赤井秀一 , 安室透   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

Ohata(プロフ) - いや 私には700ヤード先の直径1cmの的にピンポイントで弾を食らわせる超人スナイパーに見えます。 現場からは以上です。 ←まじ笑いましたwww (10月9日 10時) (レス) @page6 id: 6c4593a5ce (このIDを非表示/違反報告)
+G(プロフ) - 舞さん» コメントありがとうございます。頑張ります! (2021年4月4日 11時) (レス) id: 2be049e179 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 更新頑張ってください^o^ (2021年3月28日 23時) (レス) id: e826140184 (このIDを非表示/違反報告)
+G(プロフ) - 星来さん» コメントありがとうございます。通知付けして頂き、とても嬉しく思います!頑張ります。 (2021年3月15日 23時) (レス) id: 2be049e179 (このIDを非表示/違反報告)
星来(プロフ) - 初めまして、コメント失礼します。私は何とも幸運なことに昨日こちらの作品を見つけまして、更新の望みをかけて通知付けさせて頂いたところで、再開のお知らせを新参ながらとても喜ばしく思います。コナンの沼におかえりなさい!!!楽しみにお待ちしてます! (2021年3月15日 16時) (レス) id: 4e1206599e (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:+G | 作成日時:2019年4月27日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。