反比例。【Kei.Inoo】

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裕翔『Aちゃんおはようっ！』







『裕翔くん…、おはよう』







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朝からとっても爽やかな裕翔くんが隣の席に座る。







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前を通るだけで、鼻をくすぐる柔軟剤の香り。







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裕『なんか元気ないね？』







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教科書が入ったバッグの上に頬杖をつき、大きな目で見つめられる。







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『いや…あ、昨日傘ありがとうね』







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雨を綺麗に拭いて、丁寧に畳んできた折り畳み傘を返す。







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裕『いいえー！』







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裕『……いのちゃん大丈夫だった？』







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グッと近づいてきて、耳元でそう呟く裕翔くん。







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『……えっ？け、慧？』







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裕『ふふっ…顔赤いよ？』







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自分でも分かるくらい、真っ赤になった頬。







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裕『どうして赤いの？俺が近いから？







それとも………』







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全て見透かされたような口調に、変な感覚に陥る。







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『あの……ゆう、とくん…、』







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裕『ごめんごめんっ、いじめすぎた』







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１回私の頭にぽんっと手をおき、自分の席に戻る。
　
　






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