『1人よりも2人』 ページ15
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#烏丸side#
烏丸「……」
昼休み…図書室に本を返しに行ってくるから、先に昼食べといてくれと言い残し去っていったまま25分。
…神久弥が帰ってこない。
俺は、もうとっくに弁当を食べ終わっていた。
烏丸「…遅いな」
本を返しに行くだけなのに…流石に遅すぎないか?
神久弥、昼食べる時間なくなるんじゃ…。
烏丸「……一応、声かけに行ってみるか」
*
((ガラッ…
図書室の扉を開け、少し中に入って見渡してみるが神久弥の姿は見えない。
先生も生徒も誰一人としていないみたいだ…。
とても静まりかえっている。
……入れ違いになったのかと思い、図書室を出ていこうとすると何かが聞こえた気がした。
立ち止まって耳をすます。
――……ぅ…
烏丸「?」
やっぱり聞こえた…。
俺は、うめき声のようなものが聞こえた場所に近づいていく。
烏丸「Σっうわ」
[…ぅぐ、……くるしっ…うぅ]
3つ目の本棚の陰に、大量の本に埋もれて右手だけが出ている状態の神久弥を見つけた。
急いで本を掻き分けて、引きずり出してやると神久弥は[死ぬかと思った…;;;]と顔を青くさせながら言った。
烏丸「大丈夫か…?;;;」
[っ…うん、ありがとうっ!!いや〜、助かったよ京介っ;;;
…あれ、でもなんで京介が図書室にっ?昼飯は?]
烏丸「食べ終わった。…神久弥が、なかなか帰ってこないから様子を見に来たんだ。
このままじゃ神久弥、昼食べ損ねると思ったからな」
[そうだったんだ…わざわざ、ありがとなっ。
……でも、昼飯どころか午後の授業に間に合うかどうか…;;;]
烏丸「なんで?」
[あー……。えっと、あそこのダンボール2箱分の本を本棚に並べなくちゃいけなくてさ]
烏丸「??それは図書委員か先生の仕事だろ?」
[…まあ、そうなんだけど……;;;
今日の担当の図書委員が風邪で休んでて、先生も出張で午後からいないらしくて、たまたま本を返しに来たら頼まれたんだっ。
それで、本棚に並べてたんだけど………脚立のねじが1個外れててさ;;;
バランス崩して隣の本棚にあたっちゃって……;;;]
…なるほどな。それで本に埋もれてたのか…
運が悪いというか、人がいいというか……
烏丸「じゃあ俺も手伝う。高いところは俺がやるから下の方は任せた」
[…へ?]
神久弥の肩を軽くたたくと、きょとんとした顔で俺を見上げてきた。
[っでも]
烏丸「俺が手伝いたいんだ。
この量じゃ、多分2人でやればなんとか昼休み終わるまでに片付けられる」
[!!…、…ありがとうっ京介!!]
神久弥は嬉しそうに笑った。
……ほんとに、こいつは放っておけないな…。
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platinum.wolf - 自分も書いていて何度か思いましたwwwコメントありがとうございますっ(*´ω`)頑張ります!!!! (2015年7月5日 11時) (携帯から) (レス) id: e1623afd53 (このIDを非表示/違反報告)
綺羅 - 不幸すぎるwwwww戦国BASARAの黒田官兵衛みたいwww更新がんばって下さい!( ̄^ ̄)ゞ (2015年7月5日 2時) (レス) id: eed97d8b77 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:platinum.wolf | 作成日時:2015年7月2日 21時