やすめなかった はなし ページ3
・
「あれ、コウキくん」
「Aさん！」
ポケモンセンターで部屋のチェックインとポケモン達の回復が終わった後。慌てた様子で受付に駆け込んできたのは見慣れた姿の少年、コウキくんだった。
コウキくんはポケモンセンターのお姉さんに「急いで回復お願いします！」と、声音からも急いでいる様子が分かった。
ポケモンセンターのお姉さんはコウキくんの言葉に頷き、急ぎ足で奥へと姿を消した。
「どうしたの、そんなに慌てて……」
「じ、実は……！ あ、えーっと……耳、貸して貰えますか？」
あんまり大きな声で話せない内容らしい。私はコウキくんに近付いて、もう一度急いでいた理由を尋ねた。
「今さっきジムで勝ったばかりなんですけど、そこでジュンと会ったんです」
どうやらジュンくんもノモセシティにいるらしい。そんなジュンくんから何を訊いたのだろう？
「Aさんはノモセ大湿原を知ってますか？」
「うん、さっき看板見てきたよ」
「じゃあそれについては説明は必要なさそうですね。それで、そのノモセ大湿原なんですけど……ジュンが言うには、展望台ゲートの前にギンガ団がいたみたいで。Aさん、見ましたか？」
なんと、ジュンくんはノモセ大湿原に繋がるゲート前でギンガ団を見たという。私今さっきノモセシティに着いたばかりなんだけど、そんな人いなかった。いたらかなり目立つ格好しているし、絶対に見逃さないと思う。
「ううん、いなかったけど……」
「Aさんが危ない目に遭ってなくて良かった」
「でも、ギンガ団がいるのは事実なんでしょ？ まだいる可能性があるなら、ノモセシティが危ない」
「それについてなんですが……Aさん、トバリシティでハンサムさんが言っていた事を覚えてますか？」
「言っていた事……」
「ギンガ団がノモセシティに爆弾を運んだって話ですよ」
「！ うん、覚えてる」
話を聞いた時、自分でもどう言い表して良いか分からない気持ちになった。それを強く覚えている。
その話が、ジュンくんの話とどう繋がると言うんだろう。……待って、嫌な予感がする。
「ジュンが言うには、そのギンガ団はこう言ったそうです＿＿＿爆弾を使う、と」
……どうやら、休むにはまだ早いみたいだ。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 51人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
恵野(プロフ) - みい・フローラさん» コメントありがとうございます！ 不定期更新になってしまいますが、思い出した時にでもふらっと見に来ていただければと思います( . .)" (2月28日 20時) (
レス) id: d5e2b48661 (このIDを非表示/違反報告)
みい・フローラ(プロフ) - 続きが楽しみです (2月28日 13時) (レス) @page6 id: 915eefe4dd (このIDを非表示/違反報告)
恵野(プロフ) - ミーコさん» コメントありがとうございます！ 他の地方の話はいつになったら出せるのやら…と、だいぶ先になると思いますが、お話の構想はどの地方も大方決まっています。かなり待たせてしまいますが、楽しみにして頂ければと思います…！ (2月23日 21時) (レス) id: 78dc1b910c (このIDを非表示/違反報告)
ミーコ(プロフ) - 続編ありがとうございます！いつ読んでも物語が面白くて飽きません！この物語がどのように進んで行くのか楽しみです。他の地方での物語も気になります!続きを楽しみにしながら待っています！頑張ってください！ (2月20日 14時) (レス) @page2 id: b974f3c01e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：恵野 | 作成日時：2024年2月18日 3時
