ダイゴさんの姉の話【pkmn】 (ページ41)

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「A？」

『っ、ミクリ！お願い！空の柱の……』

「封印を解けって？
何を思いついてそう言っているのかは分からないけど、そう易々と解くわけにはいかないんだ」

『それはわかってる、だからお願いしてるの』

真っ直ぐと、青い瞳がミクリを捉える。
何かに気づいた彼女はこれから起きることに対する最善の行動を取ろうとしているのだろう。

普段は自由奔放で手がつけられないのに、こういう時には責任感が強く…自分のできることを一つでも多くこなそうとする。
そんな彼女を目の前に、協力したいのは山々だった。
ミクリだってこのホウエン地方の行く末を案じ、自分にできることは何でもしたいと思っていた。
しかし、それとこれとは話が別なのだ。

「なら、私とバトルをしよう。
君のチカラが空の柱の先へと進むのに相応しいのか、私がルネの民として見極めさせてもらうとするよ」

少し、Aが目を見開く。
しかしすぐにその表情は引き締まり、青い瞳で真っ直ぐとミクリを見据えた。

『……いいよ、絶対に勝つから』

負けるわけにはいかない。
ここで、立ち止まっているわけにはいかないのだ。

お互いの実力はよく知っている。
それでも…ミクリはバトルを申し出た。
……今の彼女に、それが必要だと思ったから。

ジム備え付けのバトルコートに向かい、それぞれが位置について向かい合う。
そして、互いにボールを構えた。