ダイゴさんの姉の話【pkmn】 (ページ2)

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第1話チャレンジャーページ2

この地方のチャンピオン、ツワブキ・ダイゴにはあまり知られていないが姉がいる。
バトルの腕はさることながら、さすがは血筋と言ったところか……見た目もなかなか。

しかし、唯一の欠点は自由奔放であること。
興味を持ったことにはとことん一直線。
これもやはり、血筋というべきか。

「オイオイ、マジかよ」

思わず、口角が上がった。
ここ最近というか数年、姿を見せていなかった彼女が突然目の前に現れたから。

ホウエンリーグの最初の部屋。
そこでチャレンジャーを待ち構えていた四天王のカゲツの目にはゆらりと揺れる銀青色の髪が映る。

ふらりと現れふらりと消える。
そんな彼女がこの場に訪ねてくるのは珍しい。
それもチャレンジャーとして…なんて滅多にない。

『久しぶり、元気にしてた？
せっかく帰ってきたから……顔を見にきたよ』

すっと目が細められ、口角が上げられる。
口調こそ穏やかなものの、好戦的な表情は隠しきれていない。
今すぐに、バトルをしたいという顔だ。
その表情は、昔から少しも変わっていない。

「帰ってきて第一声がそれかよ、ムカつくぜ。
でもまぁ……お前の腕が鈍ってないか、確かめてやるさ！」

ボールを構えれば、審判が試合開始を告げる。
そして同時にボールをフィールドへと投げ込んだ。