トモダチと であいと わかれ【２】 ページ16
「まだだ！まだ、世界は変わっていない。ポケモンを開放するのはボクがイッシュ地方伝説のドラゴンポケモンとトモダチになり、チャンピオンを超えて英雄となってからだよ！」
男の行動にNは強く頷き、更に激昂する。
その言葉は誓いであり、引力のように強く引き寄せられる……まさに王に相応しいカリスマがあった。
――この人についていけば、問題ない。
だって、これ程までにポケモンを愛しポケモンの未来を案じているのだ。
彼ならきっと、世界を変えられる――いや、変えなければならない。
男は完全にNを心酔していた。
「では、次の目的地に向かいます。」
そういって先に進んだ後ろで、Nは呟く。
「……ボクはポケモンと人間を区分し、白黒はっきりわける！そうしてこそ、ポケモンは完全な存在になれるんだ。……だのに、何故？先ほどのポケモンたちはボクとの別れを惜しむのか……？」
振り払うように首を振るが、声は止まらない。
「あのトレーナーのせいか？ボクの心が揺らぐ……カラクサタウンで聞いた、ポケモンの言葉。あれは真実なのか？彼は理想のトレーナーだというのか？
あの部屋に溢れた、苦しむポケモンの叫び……ポケモンと人の境界線……その上に存在するマージナルマンであるボクが彼らを救う！世界を変えるんだ！そのために彼と雌雄を決せねばならない！」
まるで泣いているようだった。
まるで呪いのような叫びだった。
……だが男は、その言葉を、姿を見ることは叶わない。
あと少しでも先に進むのが遅ければ、知れたのに。
彼は英雄である前に、王である前に……一人のニンゲンであったことを。
＊＊＊
「悪いね……きみをみていたら、何故だか話しこんでしまったよ」
男が喋ったのは、思い出リンクで明かされるNとプラズマ団員の話だった。
ゲームと違うのは映像と文字で内容を伝えるのではなく、それを見た視点の語り口調だったことだろう。
……おそらく、目の前の人は当事者だ。
なら、どうして知るはずのないNの呟きを知っているのか？
「――さん、お預かりしていたポケモンをお返しにきました」
「ありがとうございます。では、僕はこれで」
――ああ、そういうことか。
男のポケモンを見て全てを納得し、共に立ち去る姿を見守った。
……彼女は真に、男が大好きだったのだろう。
あてられてしまったと苦笑するが、心は温かい気持ちでいっぱいで、早く私のポケモンに会いたいと強く思ったのだった。
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津田刑部(プロフ) - ひなさん» 返信が遅くなって非常に申し訳ありません、コメントありがとうございます！色んな地方を巡る作品多すぎてどれだ……？と思いつつ、本作はイッシュ内で完結する予定ですので完全な被りにならないようで少し安心しました。優しい声掛け、本当にありがとうございました！ (9月19日 10時) (
レス) id: 1bdf9441ae (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - 津田刑部さん» 横からお前誰だよって感じで失礼するんですけど、多分色んな地方を周っている小説の方と少しだけ似ている所があったからだと思います、、それにしても似てることなんていくらでもあるので....これからも頑張ってください！ (7月6日 22時) (レス) id: 1ddf176c35 (このIDを非表示/違反報告)
津田刑部(プロフ) - （）さん» ポケウッド、ハイリンクあたりの話まで進めば幣作色が強くなると思われますので、それまでどうかお待ちください。長文＆連続コメント失礼しました。 (6月10日 20時) (レス) id: 4b7bcffedf (このIDを非表示/違反報告)
津田刑部(プロフ) - （）さん» パクリにならないよう今後の要素としてハイリンクについてや夢主個人の問題など考えていまして、成り代わりという性質上序盤はどうしても似たり寄ったりになってしまうと思います。 (6月10日 20時) (レス) id: 4b7bcffedf (このIDを非表示/違反報告)
津田刑部(プロフ) - （）さん» （あと私がその昔SMの主♀成り代わりロリショタコンﾕﾒｼｮを書いたことがあったことがあるので……読んでいるのなら特にそうではないかと）それに様々なﾕﾒｼｮに影響されているので無意識化に寄ってしまっている可能性もあります。申し訳ない。 (6月10日 20時) (レス) id: 4b7bcffedf (このIDを非表示/違反報告)
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