異世界派遣担当。Ⅳ【wrwrd!】【完結】 (ページ17)

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tn「なぁ、出てこいよ。ぷあぷあさんとおんなじで、ここにも主さんがおるんやろ？」

大きく呼びかけると聞こえないはずの声を聞き取ったのか上から飛んできた小さな少年。

「なんだい。急に呼び出して。」

tn「あんたやな、ここの主人。」

「そうだ。呼ばれたからきたんだ。用事を教えてもらってもいいかい。」

小さくて幼い割に口調だけはやけにしっかりとしていた。

よく観察すると、茶色いチェックのベストに膝丈のハーフパンツ、栗色の髪に浅葱色の瞳がよく見えた。少し気だるげな割にピシッと着こなした服は、少し違和感を覚えるものだった。

じっとみすぎたのか、少年はレンズが片方しかない片眼鏡をくいっと上げて睨んできた。

「なんだね。用がないなら呼ばないでくれ。」

tn「いや、用事はあるんよ。えっとな、ちょお待って。」

tn「ちょーぜつびしょうじょ！みらくるまじっくみんなではっぴーきらきらたんさくぶっく！って本ある？」

「……。裏世界本か。それならここいらにはないと思うが。それが欲しいんだな？」

tn「まぁ、そやけど……。」

「ほう。持ってきてやらんこともないが…。裏世界に関する本は少々気が荒くてな。あまり好ましくないんだ。その本の相手はお主らでやっていただくことになる。」

tn「気が荒いって動物みたいやな…。」

「ここにある本は皆生きている。せいぜい頑張るんだな。」

それは、刹那。