答えあわせ

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『大輝くん、どうします？』

『とりあえずタクシー呼んで』

いい時間だし、もうお開きだ。

『里紗さーん、住所わかる？』

「東京都に住んでるよ」

『それは知ってる、その後！』

想太が電話をしてくれてる間、
俺は里紗から住所を聞き出すことに必死で。

だけど、お酒が回ったのか、会話が成立しない。

『免許証とか保険証とかある？』

「免許取ってないし保険証も今は無い！」

ふにゃ、と笑う里紗は、いつもの里紗とはなんか違くて。
何か、調子狂う。

『大輝くん、タクシー、あと10分くらいで来るみたいです、』

『さんきゅ、』

『住所、分かりました？』

『全然だめ。どうすっかな…』

今日は金曜日だから、明日は仕事も無いし。
その点では安心だけど…


『大輝くん、もしかしてお持ち帰…』

『今日はムラタの奢りな』

『大輝くん厳しい！冗談！冗談です！
あとムラタじゃないから！』

想太でもムラタでもそんなことは、どうでもいいけど。
とりあえず何とかしないといけない。

…仕方ないか。

『里紗、iPhone借りていい？パスコード教えて』

「えーと、1234」

『めっちゃ単純やないすか！』

『わ、本当に開いたし…』

セキュリティのかけらも無い里紗のiPhoneを手に取り。


『…もしもし、突然すみません』


電話を掛けながら里紗を見たら、
いつものお昼みたいに、気持ち良さそうに眠っていた。

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