特訓する ページ28
それからというもの、コハクちゃんと私の交代制で金狼くんと銀狼くんに稽古をつけた。コハクちゃんは槍相手に短剣でありながら浅いなどとかなり余裕を持ってさばいている。つっよ。
「コハクちゃん。そろそろ交代するよ」
「ああ。頼む」
因みに私も短剣2本だ。
金狼くんが初手、銀狼くんが二手で攻めてくる。初手で大振りの一撃をさばけば、横から二手である銀狼くんが細かい突きを繰り出す。
「おっと・・・っ」
細かい突きをさばくのもなかなか骨が折れるもので、バランスを崩して前に倒れ込む。それを金狼くんが見逃すはずもなく、容赦なく一撃を繰り出してくる。
「っとぉ、ふっ」
地面に手を着く瞬間、靴を瞬時に脱ぎ捨て持っていた短剣1本を足で掴みそのまま逆立ちをし槍を受ける。
「なっ・・・!?」
「残念でし、った!」
そのまま蹴り出すように跳ね返し足を下ろすと、もう1本の短剣を銀狼くんに投げ、足で掴んでいた短剣はまた手に持ち替えて一瞬で金狼くんとの距離を詰める。
「そこまで!」
コハクちゃんにそう言われ、大人しく攻撃をやめる。
「お前、知らねえうちにすげえ強くなってんな」
「まぁ何年もやってたからね。と言っても3700年ぶりだから体がちょっと鈍ってるけど」
「えぇ!? Aちゃんそれで鈍ってるの!?」
銀狼くんが嘘でしょとでも言いたげな目でこちらを見る。
「もうちょいどうにか出来たと思うよ。実際、バランス崩したのは私の実力不足だし。逆に言えばそれだけ君達が強いってことだけど」
「え! えぇ〜? そ、そうかなぁ?」
「顔がだらしないぞ銀狼! それでも俺達は勝てなかった。まだまだ精進する必要があるという事だ!」
「えぇ・・・」
そんなぁと項垂れる銀狼くんにくすっと笑いながら、コハクちゃんを見ると、申し訳無さそうにクロムくんに謝っていた。クロムくんに稽古をつけたいが、可能性があるのは金狼くんと銀狼くんだけなのだと。
「クロム、テメーがルリに惚れてっから金狼銀狼がルリと結婚の作戦をメンゴメンゴっつってんだよ!」
「ズッバズバ行くな。いつもながら君は・・・」
「千空くんちょーっとお口チャックして黙ってよっか」
クロムくんは何か思い出すかのように少し考えた後言う。
「おぅ、まるで問題ねぇ。科学の万能薬でルリが治って幸せになってくれりゃ、それ以上の願いはねえよ。なんせ俺は天才
「待ってカッコいい惚れちゃう」
「あ"?」
「え何千空くん怖い」
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宝石屋 - 咲夜さん» コメントありがとうございます!もう少ししたら環境が安定しそうなので再更新まで暫くお待ちください(*’▽'*) (2022年4月6日 9時) (レス) @page38 id: 89662b225e (このIDを非表示/違反報告)
咲夜(プロフ) - 素敵な作品でした!更新楽しみにしております(*^^*) (2022年4月4日 20時) (レス) @page38 id: 9fffeb9d0d (このIDを非表示/違反報告)
宝石屋 - 五月雨のさみさん» コメントありがとうございます!とても励みになります・・・!更新まで暫くお待ちください(*´▽`*) (2022年4月3日 21時) (レス) @page38 id: a5eac6b5c5 (このIDを非表示/違反報告)
五月雨のさみ(プロフ) - ヾ(>y<;)ノうわぁぁ とても素敵な作品でした!続きをお待ちしてます(*´ᵕ`*) (2022年2月6日 19時) (レス) id: 1f0811c286 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:宝石屋 | 作成日時:2021年9月29日 14時