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第5話 ページ7




学期の1日目なんてすぐに時間が経つ。


新しい教科書を配ったり、


学校のルールを説明していくうちに時計の針は午後4時を指していた。

多田「今日はこれで終わりだ。みんな気おつけて帰れよ」


俺はできるだけ、他人と関わりたくないし話したくないからとっとと帰りの用意を済ませる。


帰ろうとした時、彼の声に呼び止められた。

俊哉「あ、おいちょっと待てよ!徳川!」

後ろから、声を掛けられて振り向くと、


彼は何か言いたそうな顔をしていた。


A「何?」


面倒な事はごめんだと、思っていた俺はつい無愛想に言ってしまった。


俊哉「いや、特に用事ってほどの事じゃないんだけど、校門まで一緒に帰られないかなと思って…」

予想外の答えだった。

けれどまた疑問が浮かんできた。

彼だったら下校仲間ぐらいいっぱいいるだろうに。

よりにもよってなぜか俺なのだろう?

A「なぜ俺なんだ?」

俺が問うと彼は、手を首に当てて上下にさすりながら困惑した表情で言った。

俊哉「何ていうかその…気分…的な?」

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作者名:安曇☆ | 作成日時:2017年5月14日 11時

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