赤井を探せば降谷に当たる

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バーから出て行くジンの姿を見送り、目の前にある残った酒を飲み干した


そろそろ帰ろうかなぁ
酔っ払ったし、眠たいし


マスターに礼を言いバーを出る


「んー、風が気持ちいいな」


火照った身体が気持ちよく冷やされる


ジンのお兄さん、いい人だった
危ない匂いはしたけど、今日のバーにいたお兄さんはいい人
あのベルのお姉さんも、きっと普段は私と相容れない人
またいつかがあるかは分からないけど、またあのバーで会いたいな


そんなことを思いながら、なんとなくフラフラと夜道を彷徨う
すると、運悪く酔っ払いの男に絡まれた


「お姉ちゃん、かわいいね！今から俺とどう？」


何が、どう？だ
どうもする気ない


「結構です」


「強気だねぇ。いいじゃん、飲もうよ」


ぐっと強い力で肩を引かれる
ぐらりと体勢が崩れたのを感じた


あー、まずい
これは本格的に酔ってる
身体のコントロールが効かないや


ふわふわとする視界に、言うことの効かない身体


Aはどうこの場を切り抜けるか思案するが思いつかず
男にされるがままに歩かされる


「俺の部屋こっから近いから！」


いや、行く気ないです
誰か助けてくれないかなー


道行く人は面倒ごとを嫌って、誰も目を合わせようとしない


まぁ、そうだよね
私もいまいち身体に力入らないし、頭ぐるぐるしてるから思うように抵抗できてない
拒否してるようには見えないかも


Aは強引に身体を引っ張られ、どこか分からない場所へ連れて行かれる


「もうちょっとで俺んちなんだけどさー、ちょっと我慢できないからキスしてもいい？何ならその先もここでしちゃう？」


にやにやとした男の顔がAに迫る

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