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傷つくものは皆助ければいい、巻き戻して、怪我を治せばいい
途中夜空を見上げながら、月に向かって左手を掲げる
綺麗な月と、醜い左腕
切り落としてしまいたい
A｢早くドレスを脱がなきゃ…身が持たない｣
私はパチンと指を鳴らし、瞬時に制服に着替える
※
翌日、私はトムの元に呼ばれた
どうやら今日は私とトムの2人のようだ
A｢あの、トム？｣
呼び出すや否や、私の髪でくるくる遊ぶトム
A｢最近呼ぶ頻度が多くて授業単位が｣
ギリギリだと言おうとしたが、分かっているようにトムに遮られた
トム｢Aは僕の妃なんだ、卒業なんて出来なくても闇の女帝と言う地位があるじゃないか｣
当たり前のように言い退けるトムにため息が出そうになる
この独裁王め…
言ったら殺されそうな言葉を心に浮べる
A｢トムの完全復活もあと少しね…｣
トム｢その時まで、君と二人の時間を堪能したいんだ｣
絶対思ってないような甘いセリフを軽々と口にしてくる
私の容姿と魔力に興味があるだけだろう
たまには校内に戻してくれないと、闇の女帝の正体に勘づく人は勘づくと言い、仕方なく時々戻してくれる
時々とは本当に時々だ
丸一日授業に出れることはないし、ハリーの最初の試合も見逃してしまった
色々あったみたいだったが、今の所無事に皆生きていることを確認してホッと息を吐く
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作者名：キイ | 作成日時：2024年4月6日 10時
