【JOJO】スケコマシーザーと使用人メイドのラブストーリー【シーザー】 (ページ1)

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コンコン、

扉をノックする音が響く。

ガチャリと扉を開ける音がして、ひとりのメイドが部屋へと入ってくる。

「お呼びでしょうか？リサリサ様」

「A、一つ頼みがあります」

「なんでしょう」

「シーザーと共にある人物へ会いに、ローマへ」

「わかりました。仰せの通りに」

Aと呼ばれたメイドは、この屋敷の主人であるリサリサの使用人。

フランス人で、綺麗な金髪の髪をなびかせている。

他にもうひとり、スージーQと言う女の使用人がいるが、Aは彼女とは少し違う。

『波紋法』と呼ばれる、チベットを発祥として伝えられる秘術。

仙道とも呼ばれているそれを、彼女は使うことができる。

師は主人であるリサリサ。

Aはリサリサに一礼し、部屋を出た。

「先生から話は聞いている。船の用意はしておいたから。さあ、行こうか」

「その手は何」

「何ってエスコートさ。さっ、お手を。シニョリーナ？」

「はあ…。必要ないわ。そんなことしてないで、さっさと行くわよ。シーザー」

「うーん、やれやれ…手厳しいな」

差し出された手をスルーし、船に乗り込むA。

シーザーと呼ばれた彼も、Aと同じくリサリサを師として仰ぐ青年である。

Aとは年も近く、イタリア人と言う気質からか、少し気障っぽいところがある。

「これがデートならどんなに嬉しいことか」

「はいはい」

「ああ、A。その美しい青い瞳、海のように綺麗だね。吸い込まれてしまいそうだよ」

「シーザー、その減らず口、今すぐ閉じないと船から落とから」

「物騒なこと言わないでくれよA」

「よくもまあそんな歯の浮くようなセリフが言えるわねェ…。イタリア人の気質かしら」

「シニョリーナを口説くのはイタリア人男性のステータスさ」

「なんていらないステータス」