4話 銀色の侍 ページ5
{木刀ヲ携エシ銀色ノ侍 来訪ス}
「『木刀を携えし銀色の侍』?ナニソレ…」
一日の始まりに、Aがいつも行う占いに出た結果。
その結果に首をひねりつつ、布団を畳む。
隣の布団はすでに畳まれ、その布団を畳んだ主は先に部屋を出て行ったようだ。
「晴明様」
「起きたか、A」
「おはようございます」
「おはよう。昨晩はよく眠れたか?」
「ええ」
夫婦として部屋を共にするAと晴明。
普段はAが起きる方が早いのだが、たまにこうして晴明が早く起きる時がある。
Aを起こさぬようこっそりと布団を畳み、部屋を出て行く晴明の気遣い。
そんなところが意外と好きだったりする。
《今日の天気はさわやかな秋晴れでーす》
「「「晴れろおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」」」
まーたやってる。と横目でその様子を見つつ、空を見上げる。
晴れていた空はどんよりと曇り、そして雨が降り出す。
「今日も負け…と」
「ぬおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
カレンダーにバツ印を書くA。
これで通算xx回目の敗北だ。
「お頭ァ!大変です!!」
「何じゃ!今クリステルのお天気を晴れにしようと必死こいておるというのに!!」
「敵襲です!!門番の式神がやられました!!」
「何…?」
一方その頃、少し遡り、銀時は結野アナに護身用に預かった式神を呼び出そうと必死こいていた。
ピンポーン
と手のひらに置かれた五芒星が描かれた式神を呼び出す札から玄関チャイムが鳴る。
「え?インターホン?」
絶体絶命の大ピンチ。
式神を出そうとするも、呼び出し音はインターホン。
そんでもって目当ての式神は全然出てこないし!
どうする銀時。
どうなる銀時!
「って、こんな事やってる場合じゃねーんだよォォォォォォ!!!さっさと出て来て式神ィィィィィ!!!!!!!!!」
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作者名:國子 | 作成日時:2018年9月12日 1時