【鬼滅】派手柱の四人目の嫁は、派手柱が大嫌いで仕方がない【宇髄】

秘湯☆温泉巡り ページ16

宇髄天元の趣味は、嫁たちと温泉を巡ったり、秘湯を探したりする事である。


須磨、まきを、雛鶴、そしてAを連れた宇髄は、とある山奥にあると言う秘湯を目指していた。









((何で私が……))





険しい山道。


もはや山道というより、獣道だ。


道なき道を歩く。


遡る事、数刻前。


部屋に一人でいると須磨とまきをがやって来て





『温泉？』


『そーなんですよ！』


『Aも行かない？』


『いや、私は』





行かない。


そう答えようとしたら





『お前も来い！A』





と、糞(宇髄)に強制的に連れ去られた。


あれよあれよと言う間に、気づいたら山。


しかも山奥。





((風呂くらい勝手に一人で行けばいいだろうが。そして二度と戻って来なくていい))


「あったー！」





須磨の大きな声が辺りに響く。


どうやら目的地に着いたらしい。


そこは少し開けた場所だった。





「ありましたよ！天元様！」


「おー。そうだな」





木々に囲まれ、ひっそりと湧き出る天然の温泉。


たしかに秘湯ではある。


こんな所、人間がそう易々と来れる場所でもない。


と、言うか来るものじゃないだろう。


よし！入るか！！


と言う糞の声。


もう黙ってて欲しい。





「お前も来たんだから、ちゃんと入れよ。A」


「入らん」


「入れって！」


「入らないって言って…なっ！？」





ぐいっと腕を掴まれ、湯に落ちた。


それはもう豪快に。


起き上がると着物が濡れて肌にひっついて気持ちが悪い。


髪から滴る水も気持ち悪い。





「おーおーこりゃ派手にずぶ濡れだな？これじゃあ着物が乾くまで、湯からは出られそうもねえなァ…？」


「こんの糞が…！」





こいつ、謀りやがった！


わざとだ。


わざとやりやがった！！←宇髄を睨みつけて。





「まあまあ、A。せっかく来たんだし入りましょう？」


「そーですよ！絶対気持ちいいですよ！」


「たまにはいいじゃない。一緒に入るのも」


「………」←ものすごく嫌そうな顔。





結局、入る羽目なった。←嫁たちには甘いA。





「ハァーーッ、いい湯だな」


「そうですね」


「気持ちいいです！」


「うんうん」


「A、そんなところにいないでこっちに来いよ」


「断る」





すると





「来ないなら、こっちから行くしかねえよな？」





にやりと笑った糞野郎の顔をぶん殴りたくなった。


笑いながらこっちに来るな！気持ち悪い！

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