～箱庭～ワタシとアイツのその頃【N.K】 (ページ45)

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「わたしのこと、忘れてねっていう、約束。」

ニッコリ笑ったニノの顔がわたしには眩しくて、俯いた。

「でも、いいよね？もう守らなくても。」

ニノの、言葉が……わたしには少し理解出来ない、というより

どう解釈したらいいのか、だって

それはつまり、わたしは、自惚れても良いって事なの？

もう、守らなくて、いいって

俯いたままそう告げると

「じゃぁこっち向いて。」と言うニノの言葉が降ってきた。

涙でぐしゃぐしゃの顔をあげると、ニノが声を出して笑って

「これから仕事のくせにどうすんのその顔。(笑)」って言いながら

また、

わたしの唇に、キスをした。

何度も何度も、角度をかえてはお互いの唇が重なって

その唇が離れたかと思ったら、鼻と鼻がぶつかって

「俺んとこに来る？」って、鼻を擦り合わせたままのニノが

小さな、掠れてしまいそうなほど小さな声で呟いた。

「……どこ？」

「(笑)どこって。」

一瞬、ちゅっと口付けをして、ニノがわたしに顔をつき合わせる。

「東京にきなよ。俺んとこ、おいで？」