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「んじゃ、端っこから一通り見て回ってめぼしい物をチェックしてから皿にとる！オッケー？」
「オッケー！」
同じものをとらないようにするってことは、一緒に見てまわるってことで。
2人で並んで歩きながら
「あれは絶対外せない！」とか「あれは絶対美味いヤツだ〜」とか
「あれは絶対間違いないから1人1個ね」とか「あんなん他所でも食えそうだからダメ！」とか
散々言って吟味して、
「よーし、取るぞー！」
「おー！」
そしてまた一番最初の場所に戻って2人並んで歩きながら、
お皿にお目当ての物を順々乗せて行く。
もう全然バカップルじゃん。
「第一波！」
お皿いっぱいに苺のスイーツが並んでいるのを見て、ご機嫌。
「いただきます」と2人で手を合わせて、スイーツにかぶりつく。
結局、同じものはとらない！とか言っておいて食べたいものがほとんどかぶるので、
そこだけルール改正が入った。
さすがに、2人で1つのスイーツをつつき合いして食べている絵は鳥肌が立つ。
「んおー！うまっ！」
「あ゛あ゛ーーーお昼ご飯我慢して良かった。」
「お前、昼食ってないのっ！？」
「むしろ櫻井がお昼ご飯食べてきてる事にビックリ。入るの？」
「愚問ですな♪」
「相変わらず強靭な胃袋だね。」
キリッとした顔で、左手の親指を立ててみせる櫻井。褒めてないよ！
「ねぇ、あの後どうなった？ユカちゃん。」
「俺といる時に他の女の名前を出すなんて！Aってばサイテー！」
「何それ、どういう設定なの？(笑)」
「ユカなんてもう知らない！あんなスケバンみたいな女っ！」
「だからスケバンとかも、今時の高校生知らないからね？」
「ウソでしょ！？絶滅危惧種がついに絶滅しちゃった！？」
「おそらく絶滅した。」
「あぁー……1つの歴史が、俺の知らないところで密かに幕を閉じていたのか……」
「あなた今いくつよ……」
「ん？じゅうなな？」
大きな目をさらに大きくして首を傾げる櫻井。
あぁぁ〜可愛い！
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作成日時：2014年8月29日 22時
