104話 おにぎり10個 ページ17
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「なに？足でも引っ張ったとか？」と、
相葉くんの動向について由里子に聞いてみると
「どうせ海パン脱がそうとしたんでしょ」っていう笑いが返ってきた。
え、こんな人がたくさんいるところでそういうことするの？
その後は浮き輪を置いて、わたしは人生初のウォータースライダーに挑戦。
めちゃくちゃ面白くて、みんなで何回も往復して、
4人乗りのゴムボートで滑るウォータースライダーなんかめちゃくちゃ面白いのに
乗る度に料金がかかるから1回しか乗れないじゃないか！とみんなでふて腐れたりして
驚くほど時間が過ぎるのは早かった。
そして体力の消耗が尋常じゃなく……
お昼ごはんは、なぜかわたしがおにぎりを握ってくるように由里子に言われて、
1人2つ……いや相葉くんは3つ、と思いながら9……キリよく10個握って持って来た。
それから一応、お漬物と冷凍の唐揚げも。もちろん保冷バッグに入れて。
早起きしてそれを準備していたら、和くんが
「今日は運動会だっけ？」と笑いながら唐揚げをつまみ食いしてたっけ。
由里子曰く「こういうとこのご飯はクソみたいに高いから！」ってことみたいだけど
「じゃぁ何でヨッシーは手ぶらなんだよ！！」と、男子2人からツッコミを入れられてた。
大丈夫。由里子はね、ちゃーんと事前にウチにお米を持って来たから。
お金だとなんかイヤらしいからとか……面白いよね、由里子。
持ってくる位なら自分で握ればいいのに……
って多分それを言うと
「だから台所はばあちゃんが！」って言うんだろうから言わないけど。
(おにぎりも握れないという可能性もある)
おにぎりもおかずもあっという間に全部なくなって、
甘いもの食べたい！ってわたしと由里子はクレープ屋さんに走って
風間くんと相葉くんのも買って来てあげて、みんなで回し食べして
「あいばかテメェ口がでけぇよ！」って怒る由里子とか
「ダメだ……胸焼けするかもしれない」とか言って「マジでジジィか」って
みんなに笑われる風間くんとか……
その後は、元気いっぱいの由里子と相葉くんだけで
浮き輪をもって流れるプールに走って行っちゃった。
風間くんはシートの上でうつぶせに寝転んで、わたしは隣で体育座りして。
ぼんやりと、由里子と相葉くんの背中を見届けてた。
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作者名：あひる x他1人
作成日時：2015年10月7日 0時
