blue 82 →another side□ ページ34
side加藤
そのまま 会話は途切れ
沈黙のまま 2人で地下鉄に乗る。
最寄り駅に着き 何時もの出口から外に出ると 土砂降りの雨だった。
『やだ……傘持ってないよ……』
軒先で呟くAに
「俺 折り畳みなら持ってるわ」
そう言いながら 斜めがけのバッグから折り畳み傘を取り出して Aに差し出す。
『え？』
「俺 走って帰るから お前差して行けよ」
小さい折り畳み傘
大人2人で入るにはキツイだろ。
よっぽど密着しない限り無理だろ。
昨日までの俺なら無理やりこいつの腰を抱きながら 2人でこの傘に入って行ったと思う。
でもこいつは増田の
俺の親友の彼女なんだ。
諦めないといけないのに、これ以上近づきたくねぇよ。
せっかく 気持ちに蓋をしようとして頑張ってるのに、触れてしまったら抑えきれなくなっちまう。
『ダメだよ。走って帰れる程度の雨じゃないよ。
土砂降りだよ。
一緒に入って行かせて？？』
加藤「………。
狭いけど…。
じゃあ アイアイ傘で行くか？」
『うん！！アイアイ傘しよ？』
そんな 嬉しそうな顔しないでくれよ。
胸が苦しくなるわ。
傘を開き Aの上に差し出す。
『ダメだよ 真ん中で差してよ。シゲくん濡れちゃうよ』
真ん中で差したらお前も濡れんだろうが。
「おう(笑)
まぁ 多少濡れても 冬じゃねぇし大丈夫だよ」
そう言いながら 歩き出した。
Aはやたら 俺のこと気にしてくれてたけど
傘の下での この微妙な距離ですら俺気持ちを掻き乱し
これ以上近づいたら 俺……
このまま Aの事奪っちまいそうだよ。
マンションの前でAに傘をそのまま貸して Aは家路につく。
俺は遠ざかるAの後ろ姿が見えなくなったのを確認して 部屋に入った。
しばらく 濡れてるのも忘れて ソファで1人物思いに更ける。
アイアイ傘か……
思えば 美雨とアイアイ傘がしたくて 俺は常に折り畳み傘を持ち歩くようになった。
しっかり者だった美雨。
何故か折り畳み傘を持ち歩く癖がなく、突然降り出す雨にいつも慌てていた。
増田は”お前、名前に雨って付いてるくらいなんだから、もっと雨を意識しろよぉ〜”
なんて良く言ってたっけ。
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ピヨ（・8・）かみや(プロフ) - あさん» 面白いですか？o(^▽^)o良かったです！コメントありがとうございます(*^^*) (2016年3月29日 17時) (
レス) id: f1281b6c7d (このIDを非表示/違反報告)
あ - 物凄く面白いです！ (2016年3月29日 16時) (レス) id: b314acb630 (このIDを非表示/違反報告)
ピヨ（・8・）かみや(プロフ) - まいまいさん» すみません コメントのお知らせに気づきませんでした(T ^ T)元カノさんは舞で書いてます。何処で間違えてたか教えていただけると有難いですー（^人^） (2015年11月6日 22時) (レス) id: f1281b6c7d (このIDを非表示/違反報告)
まいまい(プロフ) - いきなりすいません。質問なんですけど、シゲの元カノの名前って主人公の名前をそのまま使ってるんですか？ 名前が同じだったので。答えてくれると嬉しいです！ (2015年7月18日 1時) (レス) id: 63cfc0e0af (このIDを非表示/違反報告)
ピヨ（・8・）かみや(プロフ) - azusaさん» なんとか今日中に移行出来て良かったです(^^) (2015年1月20日 21時) (レス) id: 3e2b4b6f73 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ピヨ@かみや
| 作成日時：2015年1月4日 22時
