運命の少女 (ページ13)

今日:4 hit、昨日:2 hit、合計:2,309 hit

11、調査３ページ13

翔太side
風を切って走っている。

耳元でビュービュー音がする。

僕は、走っているときが一番好きだ。

誰も僕についてこられない。

一番素直になれる。

なんてことを考えていると、あっという間に街についた。

市が開かれているのか、凄い賑わいだ。

しばらく耳を澄ます。

「知ってる？最近、反乱があったらしいわよ」

「びっくりよねーー！」

「なんでも、『天の塔』に反乱グループの身内がいるとかって噂でしょ？」

「え？彼氏がいるってきいたわよ？」

「彼女じゃないの？」

「あら、『天の塔』も信用できないってこと？」

「ミラ様がいるかぎりは平気でしょう」

録音しながらフムフムと聞いていると、

「はぁーーーーー！？」

とイヤホンから物凄い音量でAの叫びが聞こえてきた。

思わず殺気を放って剣を構える。

僕は武術は他のメンバー程は強くないけど、大丈夫だろうか…

ってあれ？敵どこ？

………

よし、やる気無くなった。帰ろう。

僕はまた、あの一番好きな感覚になるまでスピードを上げて、今聞いたことに考えを巡らせていた。