心の傷〜第六章〜【魔入間・魔d!】

31.私の野望 ページ31

Aside






あまり見えない目でロアさんの様子を見る。




…ロアさんっ…私が、うご、かなきゃ…。




フラフラと立ち上がりつつも出血が多すぎて倒れそうに
なったのをウンディーネが支える。




ウン「ご主人様…！！動かないでっ！！」



エル「行かないで…っ、死んじゃウっ…」




サラ「っ、やめろ…！！それ以上動くと死ぬぞ！！ 」



ノー「まだ…回復が…」



















『…それでも…行かなくちゃ…、』



















“ライ「やだ…っ、A姉…！行かないで…っ」”



“ユト「行っちゃ嫌…！！お願いっ！！」”



“ビセ「…A…。危ないから…」”



“ヤッ「姉ちゃん…！！やめてくれよ…！！」”






…この四人は…本当に“あの人達”に似ている。






安心させるように笑う。






『逃げて…貴方達でも。…大丈夫です。ロアさんと私なら。


…もし死んでしまったら言えないので、私から一言…




…使い魔が貴方達で…私は…っ、幸せです…っ！』




そういって逃げるように駆け出した。



















私は救われたんだ。



問題児の皆さん。我々師団の皆さん。先生方。使い魔達。



そして、師匠に。



















誰かを笑顔にしたい。それが私の野望“だった”。




けど、今は違う。



















『私の野望…それは…皆と笑いあって、助けあって…っ、



“皆と笑顔で居られる”！！それがっ…私の野望です！！！』




ロアさんを庇うように前に立ち、死神の攻撃を受ける。




ロア「！！っバカお前…！！！」




『…私、…約束…破りませんよ？』





“ロア「自分を大切にしながら、支えあって生きて
いこうな。」”






ロア「っ！！…それとこれとは」



『…同じですよ。だって、私…



















貴方と皆を救える、“英雄”になりたいんですっ…！』



















ロア「…！！っは、



















…しっかりついてこいよ。」




『っ、はい！！！』

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