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理想主義者との合流とは。 ページ20

No side


白き虎に変わることもない。
殺戮の夜叉が現れることもない。


「なっ...!」


敦は言葉を失う。
隣で鏡花も目を見開いていた。

2人が驚いている間にも、獣は咆哮をあげ襲い掛かってくる。


鏡花は敦の手を引き、走り出した。


地面に降り立った獣は車を跳ね飛ばしながら追いかけた。


もっと速く、もっと速く走らなければ死ぬ。

胸が焼かれるように熱く、呼吸が苦しい。


全力疾走で獣から逃げる。


必死で下などみていない。
敦は何かに躓き、転んでしまった。


「ぐぇっ!」


間抜けな声が道路に響いた。

敦は痛みに耐えながら後ろを向いた。


「国木田さん!?」


其処にいたのは、腹を抱え蹲る国木田がいた。


頼れる人物に出会い、ホッと安堵をつくがそれも一瞬のこと。

「敦か...」と苦しげに呟く国木田の左脇腹は赤く染まっていた。


「撃たれたんですか!?」

「弾は抜けている、問題ない。それより」


国木田が敦の肩を掴んだ。


「連続自 殺の理由が判ったぞ」

「え」


直後、近くで破壊音がした。

例の獣が横転した車の上に立っていた。


国木田は顔を顰め、この状況から奪還するものはないかと辺りを見渡す。


獣がいる車の近くに、壊れた信号機が漏電しているのを見つけた。


素早く腰から銃を抜き、3発連続で撃った。
弾はガソリンタンクを貫き、ガソリンが道路に流れる。

流れ出たガソリンが信号機に到達し、火花を散らして爆発した。


「逃げるぞ!」









3人は狭い通路を走り、おくにあるくぐり戸へ来た。


国木田が最後にくぐり戸を通ったが、脇腹の痛みに耐えられず先へと走った。


「鏡花ちゃん?」


不思議に思ったが、国木田の呻き声が聞こえ其処へ止まった。


「何があったんです?」


探偵社の中でも腕利きの国木田がこれほどの傷を負ったのだ。
只事ではない。


切羽詰まった国木田の眼差しが敦に向けられた。


「自分の異能にやられた」

目の前に現れた異能とは。→←異変とは。



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美喜 - すみません!冗談が上端になってます。 (2018年9月11日 20時) (レス) id: abfcbd5bcc (このIDを非表示/違反報告)
RANA(プロフ) - さくら海さん» わざわざありがとうございます!直してきますね (2018年9月4日 11時) (レス) id: 4350057b28 (このIDを非表示/違反報告)
さくら海(プロフ) - 誤字を見つけたので、すみません!昨日の影踏み、が、いのうになってます! (2018年8月30日 21時) (レス) id: 3420adefd8 (このIDを非表示/違反報告)
RANA(プロフ) - 表情筋ニートさん» こちらこそ、読んていただきありがとうございます!心のオアシス「参謀とは。」頑張ります笑 (2018年8月21日 13時) (レス) id: 6db7f9f3bc (このIDを非表示/違反報告)
表情筋ニート(プロフ) - 面白い作品ありがとうございます。私も文ストのアプリやってます。どのキャラクターも可愛くて、かっこよくて、心のオアシスですwこの作品も私の心のオアシスのひとつです!これからも応援しています。更新頑張ってください! (2018年8月17日 0時) (レス) id: 2d1443bf10 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:RANA | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/my.php?svd=seb  
作成日時:2018年3月27日 0時

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