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異変とは。 ページ19

No side


白い扉の夢から目を覚ました敦は、鏡花に言われ窓の外を見た。

街は霧に包まれ、携帯も繋がらない。


取り敢えず2人は探偵社に向かうことにした。
まぁ敦は朝にしようと言ったが、鏡花の気迫に負けたのだ。


街はとても静かだった。

人がいないのだ。


別の世界に来てしまったのかと思うが、目に映る高層ビルや道路は敦の知っている横浜の街。


悪寒が敦の体を這い上がる。

現実の出来事とは思えなかった。


これが霧の、渋沢の能力なんだろうか。




__出ていけ、穀潰し!__




突如聞こえた男の声。
聞こえる筈のない、院長の声だ。


敦は勢い良く振り返った。




__天下の何処にも、お前の居場所などありはせん__




霧の中から現れたのは院長だった。

まるでさっき見た夢の再現だ。


「鏡花ちゃん...」


咄嗟に後ろにいる鏡花を呼んだ。


「強い殺気を感じる」


鋭い声で呟いた。
目を凝らして一点を見つめている。

その方向に走り出した。

敦は再び鏡花を呼んだが、どんどん奥へ行ってしまう。


後ろに目を向けたが、其処にはもう院長の姿は無かった。

考えても仕方ない。
敦は鏡花の背中を追いかけた。







着いた先には横転した一台の車。
車体の周りにはべっとりと赤い血が付いてきた。

敦は思わず顔を顰める。


「これも異能による自 殺...?でも遺体がない」


車内や周辺を見ても、やはり人はいない。

鏡花が冷静に血だまりを観察する。


その時、バキッと不穏な音が聞こえた。

2人は警戒しながら聞こえてきた方向を見た。


グルル...と唸り声がし、闇の中で爛々とした瞳が光った。

直後、巨大な獣が飛び出してきた。


獣はビルの壁に爪を立て、二人を見下ろした。

このままでは喰い殺されしまう。


敦は拳に力を入れた。


「いくよ、鏡花ちゃん」





__異能力『月下獣』





__異能力『夜叉白雪』





何も起こらなかった。

理想主義者との合流とは。→←黒獣と影とは。



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美喜 - すみません!冗談が上端になってます。 (2018年9月11日 20時) (レス) id: abfcbd5bcc (このIDを非表示/違反報告)
RANA(プロフ) - さくら海さん» わざわざありがとうございます!直してきますね (2018年9月4日 11時) (レス) id: 4350057b28 (このIDを非表示/違反報告)
さくら海(プロフ) - 誤字を見つけたので、すみません!昨日の影踏み、が、いのうになってます! (2018年8月30日 21時) (レス) id: 3420adefd8 (このIDを非表示/違反報告)
RANA(プロフ) - 表情筋ニートさん» こちらこそ、読んていただきありがとうございます!心のオアシス「参謀とは。」頑張ります笑 (2018年8月21日 13時) (レス) id: 6db7f9f3bc (このIDを非表示/違反報告)
表情筋ニート(プロフ) - 面白い作品ありがとうございます。私も文ストのアプリやってます。どのキャラクターも可愛くて、かっこよくて、心のオアシスですwこの作品も私の心のオアシスのひとつです!これからも応援しています。更新頑張ってください! (2018年8月17日 0時) (レス) id: 2d1443bf10 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:RANA | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/my.php?svd=seb  
作成日時:2018年3月27日 0時

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