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女医の異能とは。 ページ42

薄っすら目を開けるとぼやける視界。
瞬きすれば段々ハッキリしてきた。

白タイルの天井…また病院に渡されたか。


まだ眠気眼のまま上半身を起こす。


「あぁ、やっと起きたか」


私は黙って寝に戻った。


「ちょっと、見なかったことにしないの!」

『う゛っ』


ガバッと布団を剥がされた。

どうやら私の幻覚ではなかったらしい。


渋々起き上がれば、ハンチング帽を被ったむくれ顔の名探偵さんがいた。

そしてその横にはもう一人。


「徳永殿、身体の調子はどうだ」

『問題無しですよ、福沢社長』


手をグーパーして見せた。
そこには巻かれている筈の包帯はない。

加えて怪我も綺麗サッパリ消えていた。

思わずまじまじと眺めてしまう。


『凄いですね、女医さんの異能は』

「そりゃどうも」


そう言いながら女医さんこと与謝野晶子さんは寝台の前まで来た。


『君死給勿』は、異能の中でも特に希少な治癒能力。
瀕死の状態ならばどんな怪我でも無傷まで治せる。


是非ともうちに欲しいものだ。
けど、そんな事言ったら私の首がここで撥ねるだろう。

それに彼女は、探偵社にいるからこそ活かされている。


「アンタを治してくれッて森医師から言われたときゃ驚いたよ」

『は』


あの人が…?

てっきり太宰が私に貸し作る為かと思っていたけれど。


『…よく断りませんでしたね』

「あんな顔で頼まれちゃ、断るモンも断れないよ」


一体どんな顔だろう。凄く気になる。

真逆…エリス嬢に服を着てと懇願する時のような顔じゃないよな。
……流石にないか。


ふと窓の方に目を向ける。
結構寝ていたらしく、オレンジ掛かった空が見えた。

僕等のやり方とは。→←シナリオとは。



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玲佳(プロフ) - 凄く面白かったです! (2019年12月31日 19時) (レス) id: 30c7137208 (このIDを非表示/違反報告)
RANA(プロフ) - ちびうささん» そう言っていただけて光栄です。イラスト…!!是非お願いします、ありがとうございます!!待ってます(正座)更新頑張りますね! (2019年1月29日 0時) (レス) id: 5c7b126db4 (このIDを非表示/違反報告)
ちびうさ(プロフ) - この小説シリーズ面白くてあっという間に読んでしまった、、、。私ツイッターとかでお絵かきしてるのですがよろしければ参謀ちゃんのイラスト描かせていただきたいです!!更新楽しみに待ってます!!! (2019年1月27日 17時) (レス) id: f5433967f3 (このIDを非表示/違反報告)
はつり(プロフ) - RANAさん» もちろんです!ありがとうございます〜 (2019年1月18日 20時) (レス) id: 3cbdf99785 (このIDを非表示/違反報告)
RANA(プロフ) - はつりさん» わざわざありがとうございます!!和装徳永とても嬉しいです!!!おにぎりは森さんに買ってもらったんですね(( ありがとうございます!!もしよろしければ小説に載せたいのですがいいでしょうか? (2019年1月18日 19時) (レス) id: 5c7b126db4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:RANA | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/my.php?svd=seb  
作成日時:2018年7月1日 18時

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