【文スト】参謀とは。7

追う角に参謀来るとは。 ページ1

中島side

「えーっと、ポテチと飴とラムネと...」


メモに書いてあるものを確認しながら籠の中に入れていく。
...全部お菓子だけど。


何故僕が大量のお菓子を籠に入れているのか。

理由は単純だ。
乱歩さんのお菓子が全部無くなって「敦くん買ってきて！」と言われたから。


にしても、本当にお菓子だらけだ。
御会計の時店員さんにも驚かれたし。

あの人のお腹どうなってるんだか。


買い物袋を持ち、自動扉を潜って店を出た。


「わっ！」


突如、目の前を男が物凄い速さで通った。

落ちそうになったお菓子を慌てて支える。


「な、なんだ...？」

「泥棒よー！！」


悲鳴にも似た女の人の声が道路に響いた。


...って、泥棒！？


女の人は体力が限界なのか、僕の前で足を止めた。


「お願いッ、誰か捕まえて！」

「ッ...あの！これお願いします！！」


買い物袋を半ば押し付けるようにして女の人に渡した。

そして男を追いかける。


「其処の奴、待てー！」


僕が叫べば、男が慌てながらも逃げる。


後少しで追いつきそうだ、というところで男が角を曲がった。
直後、


「ぐあ‶っ！」


バタッと男が角から出てきて地面に倒れた。


近づいて見てみれば、目を回して気絶している。

一体何が...


『あ‶−、最ッ悪』


不機嫌そうな声が聞こえてきた。


何処かで聞いたことがあるような...


顔を上げてみると、サングラスをかけた女の人が靴底を鳴らしてこっちに近づいて来る。


『君のせいでキャラメルアイスが地面に落ちたんだけど、どーしてくれンの？あの中年変態糞野郎のせいで気分めちゃめちゃ悪いから半殺しじゃ済まないよ』


ぶ、物騒すぎる...！


女の人に日が当たる。

サングラス越しの、深い金色の瞳が男を睨みつけている。


「...Aちゃん！？」

『んあ？』

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