検索窓
今日:5 hit、昨日:75 hit、合計:774,224 hit

猫、旅に出るとは。 ページ45

あの後、効果は2〜3時間だということを一方的に伝えられ電話を切られた。

その間私は何をしろと?
というかマジであの野郎ぶっ飛ばす。


それにこの姿じゃ仕事もできない。

助けを求めるべく、私は部屋を出て執務室へ向かっていた。


こういう時はやはり首領だろう。
ロリコンでも対処くらいはしてくれる筈だ。


扉の前まで来ると、見張りの黒服が私に気づいた。


「こんな処に、猫?」

「何処から入ってきたん__だぁっ!!」

「ネコ!」


突如としてエリス嬢が扉を開け、一人の黒服が吹っ飛ばされた。

エリス嬢恐るべし...。


すると体を持ち上げられた。
目の前ではエリス嬢が笑顔で私に話しかける。


「何処から来たの?」

『ニャーニャー(私ですよ、Aです)』

「きゃー!可愛いー!』


貴女の方が可愛いですよ。


猫だからか、やはり言葉は通じない。

困ったな、と頭を撫でながら思っていると


「エリスちゃ〜ん、如何したんだい?」


扉からドレスを持った首領が現れた。

察するに、さっきまでエリス嬢にドレスを着て欲しいと懇願していたのだろう。


「ネコよ。迷い込んだみたいなの」

「...いや、この子は」


え、首領判っちゃった?
この黒猫が徳永さんだって判っちゃいましたか?

さっすが首領!ばんざ__


「佐藤くんの猫だろう」


誰だよ。


「サトウ?」

「猫が好きなのだよ、彼」


知らねぇよ。


首領に頼ったのが莫迦だった。

ため息をついていると、また一人誰かが来た。


「何しているんですか?」

「ちゅーや!」

「あ、丁度良かった。ねぇ中也くん、この猫佐藤くんのだよね?」


来た!

チビ帽子だけど頼れる人が!の元上司が!!


期待して中也を見ていると目が合った。


「......いや、田中の猫かと__ッてぇ!!」

「ぐふっ!」


エリス嬢の手から抜け出した私は、中也の頬を引っ掻き首領を殴った。



もうやだ此奴等。

狗の嗅覚は恐ろしいとは。→←知り合いから貰った物でも貰っちゃ駄目とは。



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (559 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1042人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

でんでん - 徳永さんの黒の時代がとても面白いです! (2月26日 0時) (レス) @page7 id: e3b856a7a9 (このIDを非表示/違反報告)
るぅと - https://cdn.picrew.me/app/share/202005/258388_pj2ocJeQ.png (2020年5月11日 9時) (レス) id: 623f3ee5b5 (このIDを非表示/違反報告)
るぅと - ミニ徳永ちゃん (2020年5月11日 9時) (レス) id: 623f3ee5b5 (このIDを非表示/違反報告)
るぅと - 夢主徳永ちゃんです!Pcuruで作りました (2020年5月11日 8時) (レス) id: 623f3ee5b5 (このIDを非表示/違反報告)
るぅと - https://p02.nosv.org/?src=https%3A%2F%2Fcdn.picrew.me%2Fapp%2Fshare%2F202005%2F42922_NjYLl6l1.png&w=600&h=&ext=1&zc= (2020年5月11日 8時) (レス) id: 623f3ee5b5 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:RANA | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/my.php?svd=seb  
作成日時:2018年1月13日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。