鶴が十羽 ページ10
昼間は騒がしい本丸も夜になれば静まり返る。
離れの方では次郎姐さん率いる酒飲み達が集まって未だ騒がしいが。
それを除けば静かだと言ってもいいだろう。
そっ、と宴の会場抜け出し庭へ出る。
うん。やっぱり綺麗だ。
目の前にあるのは月を映し出す透き通った水に暗闇のせいで底の知れない池とそれに架かる緋色の鮮やかな橋。
そのバックに立つのは夜でもその景色を眺められるようにとライトアップされた桜達。
橋の中央まで渡るとその美しさは一目瞭然。
中央には満月が映り桃色の桜やライト。思わず身を乗り出してしまう程に美しい。すらりと長い刀身を月の光に照らしてみる。
今一番悔やまれることがあるとするのなら此処にカメラが無いことだろう。
確か通販でいろいろ頼めるらしいから今度カメラでも買ってもらおうか。
ライトアップに照らされた自分の顔を覗いてみる。真っ白な服にこの世のものとは思えないほど整った顔。蜂蜜色の二つの双眸。刀を握る骨ばった手にはタコができている。
何処までも違う、共通点すらない男の身体。
鶴丸国永
ずっと昔から知ってる様な気がするのに頭にもやがかかったように思い出せない。
私が眠る前に見たあの人はもしかしたらこの身体の持ち主なのかもしれない。
同じ真っ白で、何処までも透き通るような雪の化身。
だとしたらいったい私に何を願ってこの身体を託したのか、私は一体何を託されたのか。
これが分かればどうして私が初めて会うはずのこの神様達を懐かしく思うのか、時折みる記憶の断片は何なのかわかるはず。
でも、もし「鶴丸殿！？」
「へ？」
つるっ
ぼちゃん
｢｢あ｣｣
｢あああああ！！！｣
やってしまった。声をかけられて思わず手を離してしまった。
池に潜るの面倒臭いな、なんて思いながら手すりに手をかけて勢いよく飛び込む。
そこでふと思い出す。あれ？私泳げたっけ？
ごぼっ
口から空気が抜けていく。
沈む、しずむ、奥底に、ゆぅらり、ゆらりと。
上も下も分からない。
なのに、あなたの声だけは。
｢鶴丸殿！！｣
よく聞こえるの。
ーーーーー
お星様がきらきら……(´；ω；`)
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まな(プロフ) - そうです(笑)私が┌(┌＾o＾)┐も好きなのでそう見えるかも知れませんね(笑)┌(＾o＾≡＾o＾)┐ (2016年11月28日 20時) (
レス) id: 44d219897e (このIDを非表示/違反報告)
綾 - 凄く面白いです！夢主ちゃん見た目男だからBのLっぽいけど女の子だよね？ (2016年11月26日 20時) (レス) id: bce7b82e52 (このIDを非表示/違反報告)
まな(プロフ) - いや、紙だなんてそんな(照) (2016年11月6日 23時) (レス) id: 42494cb595 (このIDを非表示/違反報告)
篝 - まなさん» いや、神は貴女だ。 (2016年11月4日 21時) (レス) id: 892b25096f (このIDを非表示/違反報告)
まな(プロフ) - 皆様ありがとうございます!!!こんな駄作を面白いと……( ﾟдﾟ)ﾊｯ貴方が神か!!!これからもご愛読のほどよろしくお願いします！ (2016年10月19日 18時) (レス) id: 42494cb595 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ピエロ | 作成日時：2016年8月23日 2時
