鶴が二十一羽 ページ23
人混みを掻き分けてあの少し自分とは違う鶴丸が消えていった路地へと走る。ふらりふらりと消えたあの人影を目を凝らして探す。
後ろからは青江や宗三の慌てた声が追いかけて波に消えた。最早それさえ遠くに聞こえる。どれだけ走っても捉えて離さない、金色の瞳。
気付いた時にはかなり奥まで進んでいた。しかし、人影すら見当たらない。
「しまったな、こりゃ迷ったぞ。」
入り組んだ路地。曲がり角ばかりで戻るのには難しそうだ。と思った時
「そうなのか？そりゃ大変だ。」
「全くだっ…て………え！？」
1人のはずの路地にナチュラルに後ろから混ざり込んで来た声。思わず振り返るとそこには探していた人物がいた。
「よっ、驚いたか？久しぶりだな、A。ははっ大きくなったなあ。｣
ぬっと伸ばされた手が私の頭を掴みわしゃわしゃと撫でる。
｢え、……え、えぇぇえ！？今、わ、私の名前…!!｣
｢もちろん知ってるぞ。ずっと見てたからな。｣
先程とは変わって我が子にするように優しく頭をなでる。
白くて美しい、まるで雪の化身の様なこの人。
｢俺は鶴丸国永。俺は俺でも本霊の鶴丸国永だ。どうだ驚いたか！
しかし、そうか。ここまで来たか。｣
忘れてても良かったのにな、とさっきとは打って変わり憂う様に瞼を伏せ影を作った。え、何この人情緒不安定？
｢ここまで？｣
この鶴丸が本霊って言うことにも驚いたけど何となくそんな気はしていた。それよりも話の続きの方が気になる。
｢いやこっちの話だ。そうだ、君に渡したいものがあるんだ。｣
懐をごそごそと漁ると２つの御守りを手の平に乗せて私に見せた。
1つ目は自分達にも馴染み深い青の御守り。刀装クラッシャーの長谷部や燭台切が付けているのを見たことがある。
2つ目は白を貴重とした赤の花が鮮やかな刺繍の入ったもの。
｢この青いのは君も知っている刀剣破壊防止の御守り。そしてこの白い御守りは……誰かを守るための御守り。｣
1度だけ仲間が破壊されるのを防ぐ事が出来る。君はどちらが欲しい？
簡単にいえばこれは自分を守るか誰かを守るかの二択しかない。
一瞬青の御守りを取ろうと手を伸ばした。これは保身だ。例えどんな怪我をしても生きて帰るための。しかしふと考えた。
じゃあ横で仲間が死にかけたら？致命傷を負って助からない。何も出来ずただ死に逝くのを見守ることしか出来ない。
私はそれに耐えることが出来るのだろうか。
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まな(プロフ) - そうです(笑)私が┌(┌＾o＾)┐も好きなのでそう見えるかも知れませんね(笑)┌(＾o＾≡＾o＾)┐ (2016年11月28日 20時) (
レス) id: 44d219897e (このIDを非表示/違反報告)
綾 - 凄く面白いです！夢主ちゃん見た目男だからBのLっぽいけど女の子だよね？ (2016年11月26日 20時) (レス) id: bce7b82e52 (このIDを非表示/違反報告)
まな(プロフ) - いや、紙だなんてそんな(照) (2016年11月6日 23時) (レス) id: 42494cb595 (このIDを非表示/違反報告)
篝 - まなさん» いや、神は貴女だ。 (2016年11月4日 21時) (レス) id: 892b25096f (このIDを非表示/違反報告)
まな(プロフ) - 皆様ありがとうございます!!!こんな駄作を面白いと……( ﾟдﾟ)ﾊｯ貴方が神か!!!これからもご愛読のほどよろしくお願いします！ (2016年10月19日 18時) (レス) id: 42494cb595 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ピエロ | 作成日時：2016年8月23日 2時
