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 トンくんのお陰で私はほぼする事もなく、無事に夕飯にありつくことが出来た。毎日コンビニ弁当ばかりだからたまには自炊も良いかもしれない。

 時間はまだ20時前、今日は沢山話す時間がある。トンくんと夕食の手を進めつつ、私たちに起こった不可思議な事柄についての話し合いが始まった。



「……ちゃうわ」

「え?」

「俺の知っとる地図と、全然ちゃう」


 先ずは日本を知らない、なんてことを言うトンくんにスマホで検索した世界地図を見せて説明しようとしたら、それを見た彼がルビーの瞳を真ん丸にさせた。


「え、待って?これ偽物やろ」

「いやいや、これが世界です。んで、日本は……ここ。この島国」

「随分とちっさい国やな……」

「トンくんが住んでた国は何て名前なの?」

「我々国っちゅう、北の方の国やな」

「……何処それ」


 われわれこく?聞き覚えのない国名に首を傾げながら、取り敢えずスマホで検索。
 やはり、そんな国名はひとつもヒットしない。


「調べたけど、出てこなかったよ」

「は、?……そんな訳ないやろ。俺は建国された瞬間も、繁栄していく過程も、この目でちゃんと見とるんやから」

「……この地図、見たことないんだよね?」

「ない。大陸の形が全然ちゃうし」


 くしゃ、と表情を歪めたトンくんが映しだされる世界地図を睨む。そうは言われてもこれが一般的な世界地図だし、大陸の形まではどこの国の地図を見ても変わったりしない。

 じゃあ、どういうことなのか。考えられる限りの可能性を思い浮かべ、それから思わず顰めっ面をしてしまう。私が想像出来た可能性はどれもこれもあまりにもフィクション的で、とてもじゃないが信じられないようなものばかり。


 しかし、現在進行形で信じ難いことは起こっている訳で。目の前にいるのは幼馴染に何から何までそっくりな別人。あだ名も、口癖も同じの、これこそ一番の不可思議だ。
 もし彼が、違う世界に生きる住人だったとしたら?あまりにもおかしな話だが、出会った瞬間からおかしな話が続いているのだから有り得なくもない、なんて考えてしまう。



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ぽっぷこーん(プロフ) - CSSのON/OFF出来るようにしてくれると嬉しいです。デフォに慣れてるとあまり落ち着かなくて……無理でしたらすみませんが、ご検討よろしくお願いします。めちゃくちゃ面白くて好きです。見てる途中です (2021年11月4日 17時) (レス) id: 23b3a74ded (このIDを非表示/違反報告)
都 はなれ(プロフ) - はじめまして、ひぷさんの他作品から来たものです。CSSが切れないので設定の方変えていただくことは可能ですか?都合のお願いで申し訳ありませんがよろしくお願いします。 (2021年2月6日 22時) (レス) id: 70f991d98e (このIDを非表示/違反報告)
ぴぷ(プロフ) - 倉の中の石さん» 倉の中の石さん、初めまして!そう言っていただけるととっても励みになります。ゆっくり更新になってしまいますが、是非この先も楽しんでいただけたら幸いです。 (2019年11月21日 18時) (レス) id: def2dae9c2 (このIDを非表示/違反報告)
倉の中の石(プロフ) - めっさ面白いです!夢主ちゃんがヒロインヒロインしてなくて非常に好感が持てますね!更新頑張って下さい。応援してます! (2019年11月20日 2時) (レス) id: b9ac23ea5c (このIDを非表示/違反報告)
ぴぷ(プロフ) - 零さん» 零さん、初めまして!お目通しいただきありがとうございます。上手く違いを出せているのかとても心配だったのでドキドキしていただけてとっても嬉しいです!これからもどうぞ、当作品を宜しくお願いいたします。 (2019年11月10日 23時) (レス) id: def2dae9c2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぴぷ | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2019年11月5日 13時

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