【ωrωrd!】かれのひみつ。

▲＊ ページ18

｢ごめん！待った……？｣
｢全然。今日の服可愛いめう〜！｣

オスマンは私の手を取って笑顔でそういった。

駅前の噴水広場で12時集合。念の為10分前についたが、人々の目を引くオスマンは既にそこで待っていた。

｢マンちゃん、凄くカッコイイよ！本当に！｣
｢ふふ、ありがと〜｣

｢じゃあ行こうか｣とオスマンは私の手を引く。先程から周りで待ち合わせをしている男女の視線が痛い。オスマンと不釣り合いな気がして俯く。

｢ゆきちゃん本当に可愛いで。顔上げて？｣

オスマンはそう言ってはにかむ。
本当になんで仕事もできて容姿端麗なオスマンが私なんかと友達なんだろう。

そんなことを考えながらオスマンに手を引かれること10分。
恐らく自分には一生縁がない豪華なホテルにつく。
絨毯の敷かれた階段を登っていくと大きなガラス窓から街が一望できる、開放的な吹き抜けに出る。

ふかふかのソファに座ると、英国式の可愛いお菓子が3段のトレイに彩られて登場する。紅茶の香りが鼻をくすぐる。

｢映画みたい……｣

ケーキスタンドの1番上のローズのマカロンを1口かじると、マカロンがさくさく、ほろっと崩れる。中に香り豊かなバタークリームが入っている。
その甘さに思わず顔が緩んでしまう。

｢美味しい……！！｣
｢ふふ。それはよかった｣

オスマンは私をニコニコ見つめる。それから紅茶のカップの取っ手を右手でつまみ、傾ける。
カップを置き、小さく息を吐く。
その優雅な所作に思わず見惚れてしまう。
じっと見つめられて、オスマンは照れたような笑みを浮かべて言う。

｢どしたん、ぼうっとして。食べへんの？｣
｢んぁ、ご、ごめん……！｣

私は誤魔化すように紅茶のカップをつまみ、口元で傾ける。
それでもちらり、とオスマンを見てしまう。
本当に綺麗だ。優雅にお茶を嗜むオスマンはとても絵になる。
他の色とりどりのスイーツにも手を伸ばす。

｢んん……美味しい……本当に来てよかった｣
｢息抜き出来たようならよかった〜。また来ようね。和風のスイーツの所もあるみたいやから｣
｢うん、行こ！｣

｢約束めう〜｣とオスマンは小指を私に差し出す。
私も小指を差し出し、オスマンの小指と絡めた。

──
▲どうもかよです！
ふとした思いつきで作ったこの作品がお陰様で殿堂入りしました！
本当に有難い限りです〜！
脳内お花畑さんにアドバイスを貰いつつ2人で頑張っております……！
この作品の衝撃のラストは既に考えてあるので最後までお付き合い下さい〜！

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