姉妹がアイドルと恋したら。第2章 (ページ24)

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兄弟愛。ページ24

小瀧side

分かった。
好きになってんねや、俺。
沙織のこと。

今までずっと気づかへんフリして、
沙織は仲のいい友達やと思ってた。

でも、こんな気持ちになるのは
もちろん初めてに近い。
いや、忘れかけてた気持ちや。

それをまた、思い出させてくれたのは
他の誰でもなく、沙織や。

怖くて、不安で
向き合えへんかった気持ちに
やっと正直になれる。

瑞稀に話をしたら
協力してくれると言うてくれて、
俺はほんまにええ人に巡り会えたと
改めて実感した。

俺は、とてつもなく
ええ仲間に恵まれてるんや。

濱「がんばれよ、のんすけ」

望「おう、ダメ元で頑張るわ」

濱「何言うてんねん！ダメちゃうやろ！自信持てや～！らしくないなぁ！」

望「こんなに告白って緊張するモンやっけな、」

濱「緊張なぁ…なんで緊張するか教えたろか？」

望「え？」

濱「なんで告白なんかで緊張してんねやろって思ってへん？せやからその理由。教えたろか？」

望「濱ちゃん分かるん？」

濱「そらお前、俺のが長～く生きてんねんで？！それなりに経験もあるっちゅーねん！俺にも分かることはあるんよ！？」

望「ほぉ、」

濱「のんすけはな？緊張してんねん。それはもう俺にも分かる。のんすけが何も言わへんくたって分かる。俺も適当にお前を見てきたワケやないからや。ほんでな？なんで緊張するかって言うと、答えはむっちゃ簡単やねん。そんでもって、むっちゃシンプルな答え。のんすけは…

ちゃんと、沙織ちゃんを見てるから」

望「っ、！」

濱「こんなん言うたらあかんけどさ、のんすけ今まで結構テキトーやってたやろ？それはそれでええねん。大事なのは過去やないやろ？未来なんやからな？テキトーな告白なら、何も緊張なんてせぇへんやん？ほんまに好きやから、大切やから、そんな沙織ちゃんに想いをぶつけんのが不安やねん。
嫌われたくないし、今の関係を壊したくないって。そう思うのが当たり前やで？でもさ、じゃあのんすけにできることは？それも簡単。
沙織ちゃんを信じて、自分を信じることや。そしたら必ず自分に返ってくるから」

望「ちょ、待って濱ちゃん…それ以上喋らんといてくれ。俺泣くで」

濱「泣きたい時は泣いたらええがな！」

俺の兄貴はこいつ以外おれへん。
おれへんし、務まらへん。

そう実感したんや。