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38 ren ページ38
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目黒side
目の前で泣きじゃくるAをぎゅっと抱きしめて
こいつが俺の隣にいることを
しっかりと感じて
自分がこんな風に取り乱してるのが信じられなくて
自分で自分じゃないみたいだけど
Aのことになると
そんくらい、自分に余裕が無くなる
『…落ち着いた？』
「うん、なんか、変な感じ、」
俺のそばにぴったりくっついて
離れないAはニコッと笑ってそう言った
『お前さ、なんで俺の事避けてたの？』
「だって、蓮はもう有名人だもん…」
「それに、わたしのせいで蓮の夢を潰したり出来ないから」
『そんなこと心配しなくていいから、笑』
高校のときからそうだった
俺よりも心配性で、気遣いができて
自分の気持ちより人の気持ちを優先する
『我慢させたくないから、俺』
「え？」
『だから、俺のせいで我慢させたくないの』
「じゃあ、ずっとそばに居てね、」
少し恥ずかしそうに
そう言ったAが可愛くて
またぎゅっと抱きしめた
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作者名：pipi
| 作成日時：2020年5月28日 1時
