【東リベ】守るためにつく嘘【場地】 (ページ28)

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『こいつはオレんだ』

って圭介に言われた時、ドキッとした。

真剣な表情で、抱きしめられた腕にすごい力が入ってて。

でも別に苦しかったわけじゃなくて、優しく抱きしめられて。

ああ、私、圭介の事好きなんだって、再確認させられた。

「あの…よ」

「んー？」

夕飯の支度をしていると、キッチンに圭介がやって来た。

今日の夕飯はチャーハン。

お皿に盛り付けたら完成。

そこのお皿取って。

そう言おうとした時

「結婚してくれ」

「………へ？」

「だから！結婚！！オレと…してくれ！」

「………」

ぽかーん。

と呆気に取られる。

え、ここで？？？

「佐伯とか言うやつに告られて、焦った。お前が他の誰かに盗られるんじゃねえかって」

そう言うと圭介は私を抱きしめた。

ちょ、ちょっと待って〜〜〜？？？

チャーハン作ってたらプロポーズされるって、えっ？？？

「チョ……ケ、ケースケサン……？」

「んだよ……」

「その、今、頭の整理が………。出来てないって言うか、ちょっと………混乱、して…マス」

今の私の顔は真っ赤だ。

ドクンドクン心臓が鳴ってて、圭介に聞こえてるんじゃないかってくらい。

「あんだよ………そこはするって、即答するとこだろ」

「…………あたしの彼氏が可愛すぎて何がなんだか？？？」

「キャラ変わってねえか？オマエ……」

「誰のせいよ誰の！！」

ギャー！と騒ぐ私に、どーしたぁ？と風呂上がりの一虎が顔を覗かせた。

出所した一虎を引き取った私たち。

三人一緒にいればもう大丈夫だろって言う、圭介の言葉で三人で暮らしてる。

千冬は別のところで一人暮らししてる。

「一虎ぁ〜〜！圭介に結婚しようって言われたぁ〜〜〜！！！」

「え、イマ！？マジで！？」

「チャーハン作ってたら言われた！！」

「雰囲気大事にしろよ場地！！しかもよりにもよって飯作ってる最中とか！！オレがいない時にやってくれ！！」

「だってよー。一虎ぁ」

「だってじゃねえ！！」

「一虎ぁ！あんた何回言ったら髪の毛乾かして出てくんのよ！！廊下びちゃびちゃじゃないの！！」

「今はそれどころじゃねえだろ！？けどそれはごめんな！！」