【東リベ】守るためにつく嘘【場地】 (ページ23)

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「圭介ぇ、学校行くよー」

「おー」

圭介が病院を退院してしばらく。

私たちはお揃いの制服を着て学校へ行く為に家を出た。

「場地さん！Aさん！」

「よぉーす、千冬ぅ」

「おはよ、千冬くん」

「おはようございます！」

下の階に降りると、既に待っていた千冬くん。

三人で学校に行くのはこれが初めてだったりする。

千冬くんとはこの間の一件ですごく仲が良くなって、一緒にいる事が多くなった。

「今日の集会、Aさんも来てください！」

「あたしも？」

「マイキーが呼んでんだよ」

「マイキーが？なんの用だろ……」

今や大きな組織となった東卍。

そんな所に私が行くなんてと思ったけど、圭介に千冬くんがいるなら…と行く事に決めた。

そしてその夜。

「マイキー」

「来たな、A。三ツ谷」

「おー」

「？」

マイキーは近くにいた三ツ谷を呼び出し、三ツ谷は持っていた紙袋をマイキーに渡した。

「ずっと渡そうと思ってたんだ。けど、兄貴の件があってAはオレたちの側から離れた。連れ戻すのは筋違いだと思って、場地以外の奴らはAには関わらないようにしよう。みんなでそう決めた」

「………」

「血のハロウィン。…この間の抗争で場地を助けてくれた。オレと一虎の喧嘩を止めに入ってくれた。その感謝の気持ちも込めて、今日はここに呼んだ」

「マイキー……」

「受け取ってくれ。これをどうするかはAに任せる。オレは……いや、オレたちは、Aの事をずっと仲間だと思ってる」

そう言ってマイキーが渡してくれた紙袋。

わけが分からず隣にいた圭介を見ると、圭介は中身を見てみろと言った。

「これって……」

言われた通りに紙袋の中身を出してみると、そこには見覚えのあるものが入っていた。

「東卍の特攻服だ。もちろん、お前の」

「私の……？」

「昔、みんなで海に行った時、あったろ？あの時さ……」

「あ……」

いいなぁー。

みんなの特攻服！

私も欲しい！

そんな事を言ってた時もあったっけ。

「Aが場地の特攻服を羽織って来た時は驚いたわ」

「サイズブカブカだったけど、あれはあれで似合ってたぜ」

「前からみんなで決めてたんだ。Aに特攻服やろうって」

「マイキーがAの分の特攻服仕立てろっつーからさ、昔お前用に作ったやつ引っ張り出して、作り直したんだ」