【東リベ】守るためにつく嘘【場地】 (ページ19)

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「相変わらず泣き虫だな」

「そういや、場地が地元の年上の不良にすげーボコられた時も、Aのやつすげー泣いてたよな」

「そうそう。あたしが敵討ちする〜！って、泣きながら言ってたっけ」

「結局マイキーが出てったけど」

助かった事が嬉しくて、嬉しくてたまらなくて。

みんなによかったなって背中をさすってもらって。

手術室から出てきた圭介は麻酔が効いててまだ寝てたけど、よかったね、よかったねって、温かい圭介の手を握って私は言った。

傷も深く、失った血も多かったせいで、かなり危ない状況だったと言う。

これで助かったのは奇跡だと。

病室で眠る圭介の隣で、私はずっと手を握って、圭介が目覚めるのを待った。

でもずっと気を張ってたからか、命が助かった事に安心して気が抜けて、気づいたら疲れて眠ってた。

頭を触られる感覚がしてふと目を覚ますと、

「ん゛……」

「おっ、起きたな」

「圭介……？」

そこにはいつもにみたいにニッカリと笑う圭介の姿が。

ちょっとまだ顔がしんどそうだったけど、いつもの圭介だった。

「ワリィ……心配かけた」

「……ほんとだよぉ…………」

「うわっ！泣くな！！」

「泣くに決まってんじゃんバカぁ！おたんこなす！ロン毛ぇ！ゔう〜〜」

「最後のなんだおい！」

「うわあああん〜〜」

びゃーびゃー泣く私におろおろしながら、圭介は泣くなよ！と慌てていたけど、誰のせいでこんなに泣いてると思ってんのよ！

と、私は文句を言いながら泣いた。

笑いながら背中をさすってくれる三ツ谷に、圭介の事を揶揄うマイキーとドラケン。

千冬くんとタケミっちはよかったっすね、って私と一緒に泣いてくれた。

「ばかぁ！許さないから！！死んだらもっと許さないっ！！うあわあんっ！」

「ったく！分かったから！！つか死んでねえ！！生きてんだろうが！！」

「死にそうだったくせに何言ってんのよぉ〜〜〜！！！」

「そうっすよ！！場地さん！！」

「千冬までこいつに味方する気か！？」

「圭介が悪いんだよ！一人で何もかも抱え込んで、動いて、怪我して、心配させてぇ！！」

うぐっ、ひっく、ゔぅ〜〜。

とぐずる私の背中をさすりながら、三ツ谷が言った。

「ま、Aの言う事も一理あるよな。今度また同じような事したら、次はねえと思うぞ？」

「はあっ！？」

「「「あははは！」」」