音柱は継子依存症

不死川様、おはぎです。 ページ16

宇「お前、ほんっと不死川の家好きだよなァ…」

『不死川様のお屋敷は

カブトムシ屋敷ですから！！←


可愛いんですよ、カブトムシ！

うにょうにょ〜って！！』←

宇「今度の夏、カブトムシ採りに行くか？」

『飼っていいんですか！？


嬉しい！やったああ〜！！

ついに我が家もカブトムシ屋敷〜！』←

宇「ハイ。

俺の継子、ド派手に天使」





ただ今、師範とおはぎを持って歩いています。

このおはぎは不死川様に献上するため、

師範に買ってもらった。


お邪魔するんだから、

贈り物は礼儀だもん！


持ってくとお茶と一緒に出してくれるから、

とかじゃないもんっっっ。←









_________不死川様のお屋敷。



『しーなーずーがーわーさーまーーーー！

カブトムシいいいいいいいい！！』


実「人ん家の前で騒ぐんじゃねェ！！

十分聞こえてらァ！


……てかァ、俺はカブトムシじゃねェよォ！！」



違ったか。←



実「“違ったか。” だなんて考えんなよォ？？ん？」


バレた。



後ろから長くてがっしりした腕が伸びて、

不死川様の肩を

壊れるんじゃないかってくらい

掴んだ。


後ろにいるのは師範しかいないから、

この腕は師範の腕だ。



…何してんだ？この人。




宇「うるせえよ。

Aが “カブトムシ” っつったら

お前は派手にカブトムシなんだ」

実「わ、訳分かんねェ…」




あーだこーだ言いつつも、

不死川様は私達を

お屋敷に招いてくれた。


おはぎを渡したら、

とても喜んでくれた。



いつものように、

不死川様のカブトムシ部屋に

案内してもらう。


『かぁ〜わいいい〜〜！！』

宇「目、ド派手にキラキラしてんなぁ？」

『このつぶらな瞳がなんともですよね〜！』

宇「ばァか」



師範に頭を掴まれた。

無理矢理、師範の方向に

グルンと頭を向けられる。


顔がずいっと近づく。

師範と嫌でも目が合う。


師範の瞳の中には、

私の顔が映ってる。



………師範の目、綺麗…。



宇「俺はお前の目のこと言ってんの」



距離が近い分、

師範の鼓動も微かに聞こえる。



…顔、近いのは、

慣れてるのに。


この師範の鼓動を聞くのは初めてで、

慣れない。



サッと顔が離れて、

師範の視線はカブトムシに戻った。


宇「夏が楽しみだな」

『そ、ですね……///』





宇(反応、可愛くてやめらんねえな)





実「俺は一体何見せられてんだァ…？///」

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