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対人格闘術の訓練のとき、気だるげに立っているアニの近くにエレンとライナーが倒れてるのを見つけた。
『 これアニがやったの？』
「 そうだけど 」
『 対人強いんだね。私ともやってくれない？』
「 いいけど 」
立体機動も巨人討伐もある程度出来るけど、対人だけはどうにも苦手意識がある。
「じゃ行くよ」と木の剣を構えたアニに頷くと、素早く私の方に走ってくる。それを避けて後ろから体を抑えようとしたら、行動を読まれてたのか腕を掴まれてそのまま倒されてしまう。
⋯⋯速すぎて何が起こったのか全く分からなかった。
『 なに今の⋯、行動読んだの？』
「 まあ。あんた筋力ないね、引っ張ったらすぐ飛んできそう 」
地面に寝っ転がってる私に剣を突きつけながら喋るアニ。
『 筋肉つけたら対人も強くなるのかな 』
「 さあね。こんな木の枝みたいな腕じゃ程遠いと思うけど 」
『 えー⋯⋯あ、そうだ 』
ぱっと頭に思い浮かんだ案に、体を勢いよく起こしてアニの手を握った。アニは驚いたように瞬きを繰り返す。
『 アニが教えてよ 』
「 は？」
『 私が対人強くなるために手伝って 』
「 断るわ。そんなのめんどくさい 」
『 おねがい！このままだと地上で生きてけない 』
「 ⋯⋯あんた頑固ってよく言われない？」
『 言われる 』
リヴァイに何度も言われすぎて、もはや頑固というのが長所となってる。
もう一度「おねがい」と言うと、アニは大きなため息を吐いたあと「手伝うのは1回だけだから」と許可してくれた。
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作者名：ぴの
| 作成日時：2023年11月12日 20時
